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AWS ML Blog

Amazon Bedrock AgentCore harnessを活用したサーバーレス画像編集エージェントの構築手法をAWSが公開

要点

  • AWSは、Amazon Bedrock AgentCore harnessを使用してサーバーレス画像編集エージェントを構築する方法を公開した。
  • エージェントは隔離された「microVM」上で動作し、メモリ管理やツールルーティングを設定のみで処理できる。
  • 会話の文脈を維持したまま、チャット用のClaude Haiku 4.5と編集用のClaude Sonnet 4.6という複数のモデルを呼び出しごとに切り替え可能。
  • Stability AIのモデルと連携した3つの画像編集ツールが、MCP(Model Context Protocol)とLambdaを介して自動で呼び出される。
  • 画像編集後、仮想マシン上でPythonスクリプトを実行し、追加のトークンコストをかけずにウォーターマーク(透かし)を適用できる。
  • 米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)は2026年7月7日、公式のAWS ML Blogにおいて、「Amazon Bedrock AgentCore harness」を活用したサーバーレス画像編集エージェントの構築方法を公開した。この手法を用いることで、開発者は複雑なオーケストレーション(システムの統合制御)コードを記述することなく、自然言語による指示に従って画像を編集するAIエージェントを構築できるという。

  • AIを利用して自然言語で画像を編集するエージェントの構築には、指示を解釈して実行するオーケストレーションループ、適切な処理に振り分けるツールルーティング、会話の文脈を維持するメモリ管理、およびこれらを動作させる計算環境など、多くの要素が必要となる。AWSが紹介した「Amazon Bedrock AgentCore harness(以下、AgentCore harness)」は、これらのスタック全体を設定のみで処理できるようにするフレームワークだ。エージェントは、ステートフル(状態を保持する)かつ隔離された「microVM」(軽量な仮想マシン)内で実行され、メモリ、ツールルーティング、システム監視のためのオブザーバビリティが組み込みで提供される。

  • 今回紹介されたサンプルアプリケーションは、ユーザーが写真をアップロードし、「車の色を青に変えて」「画像を右に200ピクセル拡張して」といった自然言語で編集指示を入力すると、数秒で結果を返すサーバーレスの画像エディタである。このシステムは、認証機能、暗号化ストレージ、3つの画像編集ツール、およびReactで開発されたフロントエンドで構成され、AWS CDK(クラウド開発キット)によって定義されているため、単一のコマンドで全システムをデプロイできる。

  • 本エージェントの心臓部にはAIモデル「Claude Sonnet 4.6」が採用されており、ユーザーの要求を一連のステップに分解し、Stability AI社の各種モデルに関連付けられた編集ツールの呼び出しを制御する。さらに、編集完了後にはmicroVM上でシェルコマンドを介してPythonスクリプトを直接実行し、画像にウォーターマーク(透かし)を合成してユーザーに返却する。このスクリプト実行にはAIモデルによる推論を介さないため、追加のトークン(AIモデルが処理するテキストの最小単位)コストが発生しないという特徴を持つ。

  • AWSは、この画像編集アプリケーションを通じて、AgentCore harnessが備える以下の主要な機能を実証している。

  • 第1に、設定駆動型のエージェント作成である。エージェントの動作はすべてAPIのパラメータを通じて宣言的に定義され、Pythonによるカスタムのオーケストレーションコードや、コンテナ環境の構築は不要となる。

  • 第2に、呼び出しごとのモデル切り替え機能である。アプリケーションのフロントエンドは、通常のチャット対話には軽量な「Claude Haiku 4.5」を割り当て、実際の画像編集処理には「Claude Sonnet 4.6」を割り当てる。AgentCore harnessは、これらの異なるモデル間で切り替えが発生しても、会話のコンテキスト(文脈)を失うことなく維持する。

  • 第3に、呼び出しごとのペルソナ(エージェントの役割設定)の上書きである。ユーザーは不動産、小売、自動車といった業界に応じたペルソナを選択でき、再デプロイを行うことなく、ドメイン固有のシステムプロンプト(AIへの初期指示文)を注入できる。

  • 第4に、30日間にわたる会話履歴の保存(メモリ機能)である。AgentCoreサービス内にセッション情報が保存されるため、フロントエンドが過去の対話履歴を再送信することなく、過去の編集内容を参照した追加の指示が可能になる。サンプルではセッションIDをブラウザの「localStorage」(ブラウザにデータを一時保存する仕組み)に保存し、再読み込み後も会話を維持できる。仮にブラウザのデータをクリアしても、「ListEvents」APIを通じて会話履歴を取得できる。

  • 第5に、「AgentCore Gateway」と「MCP(Model Context Protocol:AIモデルと外部ツールを接続する規格)」の統合である。AWS Lambda(サーバーレスでプログラムを実行するサービス)で裏打ちされた3つの編集ツールがMCP経由で提供され、ユーザーのプロンプトに基づいて適切なツールが自動的に選択される。

  • 最後に、microVM上で直接プログラムを走らせる「InvokeAgentRuntimeCommand」である。これにより、前述のウォーターマーク付与などの処理をAIの推論を挟まずに高速かつ低コストで実行できる。

  • このアプリケーションの全体アーキテクチャは、大きく4つのレイヤーで構成されている。1つ目は、AWS Amplifyでホストされ、画像のアップロードやマスク描画、編集指示の入力を行うReactフロントエンド。2つ目は、ブラウザ側の認証情報とharness APIの境界線となり、許可するシステムプロンプトの制限などを行うAWS Lambdaプロキシ。3つ目が、今回の中核であるAmazon Bedrock AgentCoreである。

  • (補足)

  • Amazon Bedrockは、複数の大手AI企業の高性能モデルを単一のAPIで利用できるようにするAWSのフルマネージドサービスである。

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