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Anthropic Blog

Anthropic、米政府機関向け「Claude for Government」を正式提供開始 FedRAMP High環境でClaude CodeやM365連携も展開

要点

  • Anthropicは、米国の連邦および州政府機関向けプラットフォーム「Claude for Government」の一般提供を開始した。
  • 米連邦政府の高度なセキュリティ基準「FedRAMP High」の認可環境で動作し、商用版と同等のコーディングやエージェント機能を提供する。
  • シートごとの固定料金を撤廃し、部署ごとに支出上限を設定できる従量課金制を採用している。
  • 操作に対する2名承認や対話履歴の端末ローカル保持など、公共部門専用の監査・統制機能を備える。
  • 開発支援ツール「Claude Code CLI」および「Claude for Microsoft 365」のアーリーアクセス提供も同時に開始された。

米Anthropicは、米国の連邦政府および州政府機関を対象としたAIプラットフォーム「Claude for Government」の一般提供(GA)を開始したと発表した。2026年7月よりパブリックベータ版として運用されていたもので、厳格なコンプライアンス要件を満たしながら商用版と同等の最新機能を利用できる環境を提供するという。

合わせて、コマンドラインインターフェース「Claude Code CLI」およびMicrosoft 365連携機能「Claude for Microsoft 365」についても、同環境下でアーリーアクセス(早期アクセス)の提供を開始したことが明らかになった。

商用版と同等の機能群をFedRAMP High認可環境で提供

Claude for Governmentは、クラウドセキュリティ認証の最高水準である「FedRAMP High(米連邦政府機関が要求する高度なセキュリティ評価基準)」の認可を受けた環境を通じて提供される。商用向けとほぼ同等の開発サイクルで新機能が順次投入されるため、公的機関であっても最新のAI機能を迅速に利用できると説明している。

職員はデスクトップ上のローカルファイルとClaudeを直接連携させることが可能で、スキルやプラグイン、プロジェクト機能を活用して文書作成、RFP(提案依頼書)の精査、ケースワークといった日常業務を効率化できる。また、コーディング支援機能「Claude Code」を利用することで、公共サービスを支える各種ソフトウェアシステムの開発やモダナイゼーション(近代化改修)も行えるとしている。

シート課金を撤廃、組織構造に即した予算管理と権限設定

料金体系には、ユーザーごとの固定基本料金となる「シート料」を設けておらず、あらかじめ設定した上限額(ハードキャップ)を超えない固定増分型の従量課金を採用している。これにより、各機関が事前に割り当てた予算の範囲内で安全に運用できる仕組みになっているという。

管理機能は、公的機関の階層的な組織構造に合わせて設計されている。部門レベルの管理者が前払い分の利用枠を下位組織(サブエージェント)へ配分し、各下位組織が自組織のユーザーを個別に管理できる。管理ポータルでは、IDプロバイダと連携したシングルサインオン(SSO)の設定をセルフサービスで行えるほか、SCIM(クラウド間でのIDプロビジョニング規格)のグループマッピング機能により、ユーザー層ごとに利用可能なAIモデル、通信のレートリミット、利用金額の上限を細かく割り当てることが可能だ。さらに、利用残高が少なくなる前に事前通知を受け取るバーンダウンアラート機能も備えている。

監査対応と端末ローカル保存による厳格なデータ保護

公的機関が求める透明性とセキュリティを確保するため、管理者の操作はすべて監査ログに記録される。Anthropic側で実施される機密性の高いシステム操作には2名による承認(two-person approval)が義務付けられているという。

また、ATO(Authority to Operate:運用認可)や監察総監(IG)からの監査要求に対応する際、システムからエクスポートされるのは計量データ(利用実績データ)のみに限定される。これにより、機密文書そのものを外部に移動させることなく監査手続きを完了できるとしている。さらに、職員の会話履歴は機関が管理するデバイスのローカル環境に保持される設計となっている。

導入方法と既存環境からの移行

Claude for Governmentの利用にあたって、クラウド事業者との個別の契約は不要であり、調達担当者はAnthropicと直接契約して一般提供の条件で発注できる。

組織内の各端末への展開には、一般的なMDM(モバイルデバイス管理ツール)が利用できる。すでに同サービスを利用している機関は、デスクトップアプリケーションへの移行時にアプリ内のインポート機能を使って過去の会話履歴を引き継ぐことが可能だという。導入時の詳細な設定手順については、同社のトラストセンターにて「FedRAMP Secure Configuration Guide」が公開されている。

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