Anthropicが「Claude Marketplace」の活用事例を公開、SnowflakeやVercelの費用を既存契約枠から充当可能に
要点
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Anthropicは、既存の契約コミットメント(事前確約予算)をSnowflakeやVercelの利用料に充当できる「Claude Marketplace」の活用事例を公開した。
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マーケティング企業のPower Digitalやデータ分析のThoughtSpotは、承認済み予算を活用してSnowflake環境や推論APIを導入・拡張した。
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コード検証AIを提供するCodeRabbitは、エージェント実行基盤であるVercelのプラン移行をわずか1週間で完了させた。
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本機能は現在限定プレビューとして提供されており、調達期間の短縮やパートナー企業の販売チャネル拡大に寄与している。
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米Anthropicは2026年9月23日、同社の法人向け基盤「Claude Marketplace」を通じ、顧客企業が既存のAnthropic契約枠(コミットメント)を利用してSnowflakeやVercelといった外部ソフトウェアを調達・拡張している事例を公式ブログで公開した。企業は新たな社内予算申請を行うことなく、日常業務で依存している主要ツールを既存の投資枠内で迅速に導入・スケールさせているという。
既存の契約枠を外部ツールへ充当する「Claude Marketplace」
Claudeを基盤としてAIシステムを開発・運用する企業では、データの蓄積・分析にSnowflakeを、アプリケーションの実行環境にVercelを採用するなど、複数の外部ソフトウェアを組み合わせて活用することが一般的である。
Claude Marketplaceでは、Anthropicと利用契約(一定額の利用を事前に確約するコミットメント)を結んでいる企業が、その契約額の一部を日常的に利用している提携ツールの費用に充てることができる。これにより、ツールの調達にかかる社内手続きを簡素化し、単一の投資枠で開発に必要な外部環境を柔軟に整備できるように設計されている。
Snowflakeを活用するPower DigitalとThoughtSpotの事例
マーケティング代理店のPower Digitalは、自社およびクライアント向けの独自基盤「Nova」をSnowflake上で構築している。同社は「Snowflake Cortex AI」を利用し、既存のガバナンス体制を維持したまま顧客データに対してClaudeなどのAIモデルを直接実行している。社内でのClaude活用は納品物作成から財務業務、自社プロダクトまで全社規模に広がり、利用人数は2026年1月時点のエンジニア約12名から800名以上へと急拡大した。5年来のSnowflake顧客である同社は、今年Claude Marketplaceを通じてSnowflakeの契約を拡張し、承認済み予算から迅速なスケールを実現した。同社イノベーション担当シニアバイスプレジデントのジョン・サンダース氏は、顧客データを保持するSnowflakeを同じAnthropicの契約枠に組み込めたことで、契約手続きが極めて迅速に進んだと述べている。
また、ビジネス向けにエージェント型分析基盤を提供するThoughtSpotも、Snowflakeの推論API(外部からAIモデルを呼び出して処理する接続機能)の導入に本制度を活用した。同社はデータの意味を定義するセマンティック層に基づき、検証可能なクエリを通じて意思決定用インサイトを提供している。データやアクセス制御を同一エコシステム内に保持したままClaudeを稼働させるため、Snowflakeの推論APIを採用し、その購入費用を既存のAnthropic契約枠から充当した。同社プロダクトマネジメント担当シニアバイスプレジデントのフランソワ・ロピトー氏は、承認済み予算から迅速に購入できた利点を挙げるとともに、自社のAIアナリスト「Spotter」がすでにClaudeのコネクター(外部ツールを連携させる機能)として提供されている点にも触れ、将来は自社製品も同マーケットプレイス上で販売したい意向を示している。
CodeRabbitがVercelの隔離環境を迅速に調達
AI生成コードの検証プラットフォームを手がけるCodeRabbitは、Claude上で動作するAIエージェントのコード記述・テスト環境としてVercelを採用している。
同社は、独立したファイルシステムとネットワークを備える軽量仮想マシン「Vercel Sandbox(Linux microVM)」上で各エージェントのコードを隔離実行し、長時間ジョブを中断・再開できる「Vercel Workflows」で処理を制御している。Vercelの契約プランを従量課金制からコミットメント契約へ移行するにあたり、同社は直近で拡張したAnthropicの契約枠から費用を充当した。社内予算がすでに承認されていたため、契約手続きは1週間以内に完了したという。同社グローバルパートナーシップ責任者のブレア・ピアソン氏は、信頼するツールを承認済み予算で調達できる柔軟性を評価している。
パートナー側の販売メリットと提供状況
ソフトウェアを提供するSnowflakeやVercelにとっても、Claude MarketplaceはClaude上で構築を行う顧客へアプローチし、販売期間を短縮できるチャネルとなっている。
Snowflakeのエンタープライズテクノロジーパートナーシップ担当ディレクターであるオマル・ベッド・モハメド氏は、ClaudeがSnowflake内で直接動作することでガバナンスやコンテキストが初日から機能すると説明し、Anthropicの契約枠をSnowflakeのAIワークロードに直接充当できる利点を強調した。また、Vercelのプロダクトパートナーシップ責任者であるザック・チェシンスキー氏も、CodeRabbitによるインフラ調達の実績を歓迎し、Claude上で構築するあらゆる企業のエージェント稼働を支援していきたいと語っている。
なお、既存のAnthropicコミットメントを外部ツールへ充当する本機能は、現在「限定プレビュー」として提供されている。利用を希望する企業は、担当のアカウントチームへの相談や申請を通じて対象資格を確認できるとしている。