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Anthropic Blog

AnthropicとNVIDIAが連携、企業向けAIエージェントの安全性を高める制御基盤を発表

要点

  • 米NVIDIAがAIセキュリティ基盤「Open Agent Safety Platform」を発表し、米Anthropicが同プラットフォームとの連携を明らかにした。

  • Anthropicの「Claude Managed Agents」は、認証情報を隔離保管しながら本番環境での安全なエージェント運用を可能にする。

  • NVIDIAのオープンソースソフト「OpenShell」は、エージェントによるファイルやネットワークへのアクセスを厳格に制限・監視する。

  • 数学的証明を用いたアクセス範囲の検証機能や、数時間におよぶ長時間自律実行、複数エージェントの協調動作に対応する。

  • Notion、楽天、Asanaなどの企業がすでに導入を進めており、各ツールは即日利用可能な状態で提供されている。

  • 米Anthropicは2026年9月28日、米NVIDIAと連携し、企業向けAIエージェントの安全性と制御性を強化する新たな仕組みを発表した。同日にNVIDIAが発表したセキュリティ基盤「Open Agent Safety Platform」にあわせ、Anthropicの「Claude Managed Agents」とNVIDIAの「OpenShell」を組み合わせた多層防御の環境を提供する。

  • AIモデルの進化に伴い、単なる質問応答にとどまらず、社内データにアクセスして自律的に業務を遂行するエージェントの導入が拡大している。エージェントが持つ権限が広がるにつれ、企業側がその行動をどこまで制御・監査できるかが大きな課題となっており、両社はモデルの内外から安全性を担保するアプローチをとるという。

モデル外部で行動を統制する多層防御の設計

今回発表された枠組みの特徴は、AIモデル自体の内部セーフガードに頼るだけでなく、モデルの外部に独立した制御レイヤーを多重に設けている点にある。エージェントが実行しようとするアクションに対して個別の制限を適用し、単一の仕組みに依存しない堅牢な保護を実現する。

各レイヤーはモジュール化されており、企業は自社のセキュリティ要件やシステム構成に合わせて必要な要素を選択して導入できる設計となっている。

認証情報をエージェントから隠蔽する「Claude Managed Agents」

Anthropicが提供する「Claude Managed Agents」は、本番環境で稼働するエージェントを大規模に構築・運用するためのAPI群である。セキュリティを高めるため、エージェントの思考ループが実行されるサーバーと、実際の作業を行う隔離環境(サンドボックス)が物理的に分離されている。

さらに、パスワードやアクセスキーなどの機密情報は独立した専用の保管庫(vault)で管理される。エージェント自身は認証情報の中身を直接見ることなく作業を実行できるため、情報漏えいのリスクを抑えられるという。

このほか、以下のような機能がパッケージとして提供される。

  • 詳細な監査ログ: エージェントが実行したすべての操作を記録し、企業の既存アクセス制御と連携可能。自社インフラ環境へのサンドボックス持ち込みにも対応する。
  • 長時間の自律セッション: 通信が一時的に切断された場合でも進捗や出力を維持し、数時間にわたって自律的に作業を継続できる。
  • マルチエージェントの統括: 1つのエージェントが他のエージェントを起動・指示し、複雑なタスクを並行して分散処理する。
  • ガバナンス管理: スコープを限定した権限設定、ID管理、実行トレーシングを統合し、実稼働システムへの安全な接続を支援する。

アクセス範囲を数学的に証明するNVIDIA「OpenShell」

NVIDIAが開発した「OpenShell」は、エージェントの全動作を監視・統制するオープンソースのセキュアランタイムソフトウェアである。明示的に許可されたルール以外の動作をすべて遮断するホワイトリスト方式を採用しており、エージェントが利用しようとするツールごとに、アクセス可能なファイル、ネットワーク通信、データに対して厳格なポリシーを適用する。

OpenShellはエージェントの外部で動作し、許可または遮断したすべての判定結果をログとして記録する。運用チームは狭いアクセス権限から開始し、ログを確認しながらClaudeを用いてタスクに必要な最小限の権限へと段階的に絞り込むことができる。

さらに、OpenShellに搭載されたポリシー証明機能(policy prover)を活用することで、設定したルールの下でエージェントがアクセス可能な領域を数学的証明(mathematical proof)によって客観的に検証・確認できるとしている。

先行導入企業の活用例と提供状況

すでに複数の企業がClaude Managed Agentsを活用した業務の自動化を進めている。

  • Notion: ワークスペース内でClaudeに業務を委託できるようにしており、エンジニアによるコードのリリースや、社員によるWebサイト・プレゼンテーション資料の作成など、数十のタスクを並行して実行している。
  • 楽天: エンジニアリング、プロダクト、営業、マーケティング、財務などの各部門に特化した専門エージェントを、それぞれ1週間以内に配備して運用している。
  • Asana: 人と協働してタスクを引き受け、成果物のドラフトを作成する「AI Teammates」を構築し、高度な機能の迅速な開発に役立てている。

提供状況について、Anthropicの「Claude Managed Agents」はすでに利用可能となっており、自社インフラまたはマネージドプロバイダー上の制御されたサンドボックス環境で動作させることができる。また、NVIDIAの「OpenShell」はApache 2.0ライセンスのオープンソースとして、GitHubおよびNVIDIAの開発者向けリソースページで公開されている。

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