AWS、Amazon Bedrockで「Managed Knowledge Base」を一般提供開始――エージェント向け検索システムの構築が数分で可能に
要点
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AWSが、生成AIサービス「Amazon Bedrock」において、AIエージェント向けの検索システムを容易に構築できる「Managed Knowledge Base」の一般提供を開始した。
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従来は個別に構築・管理が必要だったデータ取り込みやベクトルストア管理などの複雑なインフラを、AWS側が全自動で処理する。
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AWSの管理コンソールからモデル選択なしで、デフォルト設定を用いて数分で初期セットアップを完了できる。
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主要なクラウドサービスを含む6つのネイティブコネクタを搭載し、アクセス制御リスト(ACL)を用いた強固なリアルタイムセキュリティも提供する。
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アマゾン ウェブ サービス(AWS)は2026年7月16日、同社の生成AIサービスである「Amazon Bedrock(アマゾン ベッドロック)」において、AIエージェントや生成AIアプリケーション向けの完全マネージドな検索システム構築機能「Managed Knowledge Base(マネージドナレッジベース)」の一般提供(GA:すべての一般ユーザー向けに正式サポートが開始されること)を開始した。この機能により、従来は構築やスケール、運用が極めて困難だった企業データ向けのエンタープライズ検索システムを、インフラ管理の手間なく容易に導入できるようになるという。
知識ベース構築における従来の課題
企業データに基づいてAIエージェントや生成AIアプリケーションの回答を正確にするための「知識ベース」は、大規模な環境で構築することが極めて困難だった。開発チームは通常、データソースに接続するコネクタ、ドキュメントを解析するパーサー、データを数値ベクトル化して保存するベクトルストア、情報の関連性を整理するナレッジグラフ、検索ロジックなどを個別に用意し、これらを組み合わせて本番システムとして運用しなければならなかった。各パーツの管理やコスト計算、アクセス制限、システムの監視など、本番環境に必要な要件を満たすためには膨大な時間と労力がかかり、構築には数日から数週間を要するのが一般的であった。
Bedrock Managed Knowledge Baseによるインフラの簡素化
今回一般提供が開始された「Managed Knowledge Base」は、こうした複雑なインフラの管理をすべてユーザーに代わって処理する、完全マネージドな検索ソリューションである。開発者が知識ベースの構成を指定するだけで、ドキュメントの取り込みからベクトルストアの管理にいたるまでの全工程をサービス側が自動処理する仕組みだ。これにより、開発者は個々のインフラを個別に契約・構築したり、別々の料金体系やAPIの利用制限を気にしながら組み合わせたりする手間から解放される。
Managed Knowledge Baseの導入は極めて容易に設計されている。AWSの管理コンソールから開始する場合、専門的なモデルの選択すら行う必要がない。あらかじめ設定されている適切なデフォルト値を使用することで、全くのゼロからわずか数分で最初のデータ検索を実行できる状態まで到達できるという。
一方で、構築後のカスタマイズ性も確保されている。ユーザーはシステムの特性に合わせて、データをベクトル化するための「埋め込みモデル」や、検索結果の精度を高めるために順位を並び替える「リランカー」、ドキュメントを効率よく分割するための「チャンキング戦略」などを自由に選択し、制御することが可能である。
主要サービスとの接続と高度なセキュリティ
データの取り込みにあたっては、主要なビジネスツールに対応した6つのネイティブコネクタが標準で提供されている。対応しているソースは、Amazon S3、Microsoft SharePoint、Atlassian Confluence、Google Drive、Microsoft OneDrive、およびWeb Crawler(ウェブ上の公開情報を収集する機能)の6つである。さらに、これらのサポート対象外のデータソースに保存されているドキュメントについても、直接取り込むためのAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)が用意されている。データの同期は、初回の処理以降は新しく追加されたドキュメントや変更されたドキュメントのみを処理する差分同期となっており、これによって同期にかかる時間やコストを抑えつつ、常に情報を最新の状態に保つことができる。
セキュリティ面でも本番運用を見据えた設計がなされている。本機能は、アクセス制御リスト(ACL:フォルダやファイルに対する閲覧権限などをユーザーごとに定めた一覧)を用いた既存の事前フィルタリングに加え、リアルタイムでのACLチェックを組み合わせたセキュリティレイヤーを採用している。フィルタリングされたドキュメントはAPI呼び出しが行われている間のみ一時的に保持され、大規模言語モデル(LLM)には直接見えない形で処理される。
AWSは、今回の発表に合わせて、Managed Knowledge Baseの設定方法や具体的なデータ検索の流れを確認できるコードの例を公開しており、開発者がすぐに実装を試せる環境を提供している。