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AWS ML Blog

AWS、Amazon BedrockでOpenAIの「GPT-5.6」モデルを提供開始 インド国内完結の推論処理に対応

要点

  • 米Amazon Web Services(AWS)は、生成AIサービス「Amazon Bedrock」においてOpenAIの「GPT-5.6 Terra」および「GPT-5.6 Luna」の提供を開始した。

  • インド国内の複数リージョン間で負荷を分散する「インド地理的クロスリージョン推論」に対応した。

  • 金融や医療、公共部門などのデータ規制に準拠し、すべての推論処理とデータ保管がインド国内で完結する。

  • 提供される両モデルは100万トークンのコンテキストウィンドウを備え、テキストと画像の入力に対応する。

  • 課金やクォータ消費、ログ監視は呼び出し元リージョンに集約され、OpenAI互換APIを含む多様なエンドポイントから利用できる。

  • 米Amazon Web Services(AWS)は2026年8月27日、同社のクラウド型生成AIプラットフォーム「Amazon Bedrock」において、OpenAIの最新モデル「GPT-5.6 Terra」および「GPT-5.6 Luna」の提供を開始したと発表した。あわせて、インド国内の複数リージョン間で推論リクエストを自動的にルーティングする「インド地理的クロスリージョン推論」を導入している。これにより、厳格なデータ保持要件を持つ現地のエンタープライズ企業に向けて、セキュアかつスケーラブルなAI基盤を提供する。

国内完結のデータ処理で現地のデータ規制に対応

今回の機能提供は、金融サービス、ヘルスケア、公共部門など、インド国内での厳格なデータ処理・データレジデンシー(データの国内保管義務)要件が課されている業界を主な対象としている。

Amazon Bedrockを介した推論リクエストおよびデータ処理はすべてインド国内のインフラ内で実行され、国外へ送信されることはない。これにより、コンプライアンス要件を遵守しながら、OpenAIの大規模モデルを大規模な本番環境で活用できる環境が整ったという。

100万トークン対応の「GPT-5.6 Terra」と「Luna」

Amazon Bedrockで利用可能となったモデルは、「GPT-5.6 Terra」と「GPT-5.6 Luna」の2種類である。

両モデルともに、一度に処理できる情報量を表すコンテキストウィンドウとして100万トークンをサポートしている。入力はテキストと画像の両方を受け付け、出力としてテキストを生成するマルチモーダル設計となっている。これにより、膨大なページ数の長文ドキュメントの解析、大規模なソースコード全体の処理、テキストと画像が混在した高度なデータ処理などを、単一のリクエストで実行できる。

2拠点を連携させる「インド地理的クロスリージョン推論」

今回の発表の中核となる「インド地理的クロスリージョン推論」は、アジアパシフィック(ムンバイ)リージョン(ap-south-1)とアジアパシフィック(ハイデラバード)リージョン(ap-south-2)の2拠点を跨いで推論リクエストを自動的に分散処理する仕組みである。

クロスリージョン推論は、ユーザーが各リージョンのキャパシティを個別に管理することなく、複数のリージョンにまたがる大規模な計算リソースプールを活用してスループット(処理能力)を向上させるキャパシティ管理技術である。トラフィックの急増時でも安定した応答性能を維持できる利点がある。

今回の機能では、リクエストのルーティング範囲をインド国内のリージョン間のみに厳密に制限している。利用者がムンバイまたはハイデラバードのいずれかを起点(ソースリージョン)として推論を呼び出すと、Amazon Bedrockが各拠点の空き容量に応じて最適な宛先リージョンへ自動でリクエストを振り分ける。

推論プロファイルによる運用・ログの一元管理

このクロスリージョン推論は、「推論プロファイル」と呼ばれる識別子を通じて利用する。開発者はモデルを指定する代わりに専用のプロファイルIDを呼び出すことで、国内限定のルーティング機能を有効化できる。

用意されているプロファイルIDは以下の2点である。

  • in.openai.gpt-5.6-terra(GPT-5.6 Terra用)
  • in.openai.gpt-5.6-luna(GPT-5.6 Luna用)

推論プロファイルを利用した場合、バックエンドのどのリージョンで実際の推論処理が実行されたかに関わらず、利用料金の請求や利用枠(クォータ)の消費はすべて呼び出し元のソースリージョンのアカウントに対して記録される。また、運用監視に用いられる「Amazon CloudWatch」や「AWS CloudTrail」のログエントリもソースリージョン側にのみ出力されるため、システム監視や監査ログの収集を一箇所で完結させることが可能となっている。

多様なAPIサポートと利用方法

AWSは、新規にアプリケーションを構築するユーザーに対して「bedrock-runtime」エンドポイントの利用を推奨している。

同エンドポイントは、Amazon Bedrockネイティブの「InvokeModel API」や対話形式の「Converse API」に加え、OpenAI互換の「Responses API」「Chat Completions API」、さらにAnthropicの「Messages API」にも幅広く対応している。開発者はAmazon Bedrockの管理コンソール上から設定できるほか、各種SDKやプログラムコードを用いて既存のアプリケーションへ迅速に組み込むことができる。

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