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AWS ML Blog

AWS、Amazon BedrockでSpaceXAIの「Grok 4.7」を提供開始 長時間推論と自己検証に強み

要点

  • 米AWSは、SpaceXAIの基底モデル「Grok 4.7」をAmazon Bedrockで提供開始した。

  • 数時間規模のタスク処理や自己検証に優れ、50万トークンのコンテキストウィンドウに対応する。

  • 思考の深さを調整する「推論エフォート」を備え、AWSの検証では最高設定で正答率100%、最低設定でもトークン消費を8分の1に抑えつつ高い正答率を記録した。

  • 利用プロファイルには米国内限定とグローバルの2種類が用意される。

  • 米Amazon Web Services(AWS)は現地時間2026年10月13日、公式ブログ「AWS ML Blog」において、SpaceXAIのAIモデル「Grok 4.7」が「Amazon Bedrock」で利用可能になったと発表した。多様な基底モデル(各種AIタスクの土台となる大規模な事前学習モデル)を選べるBedrockに加わった形だ。多段階の処理を長時間遂行し、自ら作業を検証する「長期エージェント」の構築に適したモデルと説明されている。

長時間タスクと自己検証に重点を置いたモデル設計

SpaceXAIによると、Grok 4.7は前世代のGrok 4.6よりベースモデルを大型化し、数時間を要する高難度タスク群を用いた長期の強化学習(試行錯誤を通じた学習手法)を実施したという。これにより、成果物を自らチェックする能力や長い文脈の管理能力が向上したとしている。

エージェントが複雑な課題を解く際、単なる検索にとどまらず、回答候補を立てて得た知識と照合し、修正を重ねる動作が不可欠となる。Grok 4.7には応答前の熟慮量を制御する「推論エフォート(reasoning effort)」が用意されており、用途に応じて思考レベルを切り替えられる。

基本仕様は50万トークンのコンテキストウィンドウ(一度に処理できる情報量)を備え、テキスト・画像入力とテキスト出力に対応する。Bedrock上では推論エフォート設定のほか、ツールコーリングや構造化出力もサポートされる。

持続的作業を測定する各種ベンチマークでスコア向上

SpaceXAIの公開ベンチマークでは、単発の応答よりも持続的な作業を測定する分野でGrok 4.6からの向上が目立つ。

公表された主なスコアは以下の通りである。

  • Terminal-Bench 4.0(数時間のターミナル作業):20.3%から37.6%
  • EEBench(電気工学):53.0%から64.0%
  • Harvey Legal Agent Benchmark(法務業務):15.8%から19.6%
  • CursorBench 4.0(長時間のコーディング):40.4%から46.3%
  • HealthBench Professional(臨床推論):48.5%から56.7%
  • AA Briefcase v1.1(数時間のオフィス業務):1,546から1,657

これらの数値はモデル公開時にSpaceXAIから示されたもので、標準的な長時間タスクにおける能力向上が示されている。

実践検証:推論深度に応じた精度とトークン消費のトレードオフ

AWSは、探索的な推論が必要な3つのタスクを使い、ツールコーリングを用いたGrok 4.7エージェントの検証を行った。

課題は「アラートからの2サービス障害診断」「制約下でのメンテナンス日程調整」「予算内での最適移行セット選定」で、いずれも総当たり計算で正解が1つに定まる。全推論エフォートレベルで各6回、計72回の実行が行われた。

結果は72回中67回が正答だった。最高設定「xhigh」では18回すべてで正解(正答率100%)し、最低設定「low」でも18回中15回正解しながら、出力トークン消費量はxhighの約8分の1にとどまったという。AWSは価格変動に左右されずコストの基礎となるトークン数で報告しており、リクエスト単位で精度とコストのトレードオフを調整可能であることが示された。

Amazon Bedrockにおける接続方法とプロファイル設定

Grok 4.7は「bedrock-runtime」エンドポイント上で動作し、クロスリージョン推論(複数AWSリージョンを横断してリクエストを分散する仕組み)プロファイル経由でアクセスする。用意されたプロファイルは以下の2種類である。

  • us.xai.grok-4.7:米国内のリージョン間でのみルーティングする。米国内のデータ保管要件(データレジデンシー)がある場合に使用する。
  • global.xai.grok-4.7:商用AWSリージョン全体でルーティングする。保管地域の制約がなく、最大の処理容量を確保したい場合に向く。
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