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AWS ML Blog

AWS、生成AI機能群「Amazon Quick」のコンポーネント別プロンプト設計手法を公開

要点

  • 米Amazon Web Services(AWS)が、生成AI機能群「Amazon Quick」の各コンポーネントに最適化されたプロンプトエンジニアリング手法を解説する記事を公開した。

  • 調査エージェント「Amazon Quick Research」では、目的・対象読者・重点領域の明確化やサブ質問への事前分解、参照データソースの絞り込みが有効とされている。

  • ワークフロー自動化機能「Amazon Quick Flows」では、実行日時や対象者などを具体的に指定することで意図通りの自動処理が構築できると説明されている。

  • Quick Researchが参照するソースとして、社内データのほか、200以上のニュース媒体、S&P GlobalやFactSet、PubMedなどの専門データセットが挙げられている。

  • 米Amazon Web Services(AWS)は2026年9月29日、同社の公式機械学習ブログ「AWS ML Blog」において、生成AIを活用した機能群「Amazon Quick」のコンポーネント別プロンプトエンジニアリング手法を解説する記事を公開した。本記事は基礎原則を扱った前編に続くもので、各機能がプロンプトを解釈する特性の違いと、実務で精度の高い成果物を得るための具体的なプロンプト作成パターンが紹介されている。

各機能に応じたプロンプト最適化の必要性

AWSの解説によると、Amazon Quick(AWSが提供する生成AI機能群)には、市場分析を行う「Amazon Quick Research」、業務プロセスの自動化を担う「Amazon Quick Flows」、データ可視化ツールの「Amazon Quick Sight」、チーム内ナレッジへのアクセスを提供する「チャットエージェント(chat agents)」、複数システムを横断するワークフローを実行する「アクション統合(action integrations)」など、多岐にわたるコンポーネントが用意されている。

先行して公開された前編(Part 1)では、指示の具体性、文脈の設定、数例の入出力例を与える「Few-shot(モデルに少数の例を提示して出力精度を高める手法)」、複雑な要求を整理する「CRISPEフレームワーク(プロンプトの構成要素を整理するフレームワーク)」といった全般に共通する基礎原則が示されていた。今回の記事では、これらの共通原則を踏まえつつ、各コンポーネントがプロンプトをどのように解釈するかに着目し、汎用的な出力から実用的で具体的な結果を引き出すための実践手法がまとめられている。

調査エージェント「Amazon Quick Research」の活用手法

記事ではまず、リサーチエージェント機能である「Amazon Quick Research」におけるプロンプト設計が取り上げられている。同機能は、ユーザーが指定した調査目的に基づいてトピックを自動で複数のサブトピックに分解し、企業データや外部ソースを横断検索した上で、引用元を含む構造化レポートを作成する仕様となっている。

目的・読者・重点分野の明確な指定

実用的なレポートを得るためには、調査目的の設定が重要であるとされる。AWSの公式ドキュメントでは「何を、誰のために、なぜ達成したいのかを明記して具体的にすること」と説明されており、トピックの指定、調査期間の設定、想定読者の明確化、エージェントに対して重視すべき出力を伝えることが求められる。

記事では具体例として、米国の病院システムにおける過去12か月間の生成AI導入状況を分析するプロンプトが提示されている。このプロンプトでは、「臨床的意思決定支援ツール」と「管理業務の自動化(スケジューリング、請求、記録管理)」という2つの領域に焦点を当て、次の投資判断を行う医療IT役員向けにまとめるよう指示している。このように文脈を与えることで、エージェントは適切なサブ質問を策定し、関連するデータソースを選択して、利用者のニーズに沿ったレポートを構築できるという。

また、調査目的を記述する前に考慮すべき点として、以下の3点が挙げられている。

  • この調査がどのような意思決定に役立つか
  • 誰がこのレポートを読むか
  • 読者が求めている通りの内容だと評価するために何が必要か

サブ質問への分解と情報ソースの限定

Quick Researchは目的を自動的にサブトピックへ分解する機能を備えているが、多面的なテーマの場合は、ユーザー自身が事前に具体的な質問リストを作成して分解しておくことで、エージェントが本筋から外れた調査を行うリスクを低減できると説明されている。

さらに、参照するデータソースの範囲指定と調査計画のレビューについても言及されている。Quick Researchは、「Quick Index」を通じた社内エンタープライズデータのほか、200以上の信頼できるニュース媒体、ならびにS&P Global、FactSet、IDC、米国特許データ(US Patent data)、PubMed(医学・生物学分野の学術文献データベース)などの専門データセットを利用できる。記事では、競合分析においてPubMedを参照する必要はなく、臨床文献レビューにおいて一般ニュース記事は不要であるとし、目的に応じてソースを絞り込むことでノイズを削減し、エージェントの焦点を絞り込めるとしている。

ワークフロー自動化「Amazon Quick Flows」における具体化

続いて、自然言語の説明文から自動化ワークフローを生成する機能「Amazon Quick Flows」に関するプロンプトのポイントが紹介されている。プロンプトの具体性や構造、文脈によって、構築される自動化処理の効果に大きな違いが生じるという。

記事によると、最も一般的な失敗は、希望する処理内容のみを記述し、方法やタイミング、対象者を特定しないことであると指摘されている。具体例として、「営業データからレポートを作成して(Create a report from our sales data.)」という曖昧な指示に対し、「毎週月曜日の午前8時に〜(Every Monday at 8 AM, ...)」のように、実行頻度や日時を明確に定義したプロンプトへの改善例が示されている。

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