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AWS ML Blog

AWS、文脈を蓄積するAIアシスタントの構築手法を公開 OpenClawとBedrock AgentCoreを連携

要点

  • AWSが、過去の対話を記憶として蓄積し、文脈に応じた応答を可能にするパーソナルAIアシスタントの構築手法を公開した。

  • オープンソースのエージェント基盤「OpenClaw」と「Amazon Bedrock AgentCore」のランタイムおよびメモリ機能を組み合わせる構成を提案している。

  • Telegramの対話とEventBridgeの定期実行を単一エージェントで集約処理し、テキスト処理にClaude Haiku 4.5、画像認識にClaude Sonnet 4.5を利用する。

  • 全体が単一のCloudFormationテンプレートで提供され、1コマンドで展開できるほか、個人利用なら月額数ドル程度で運用可能だという。

  • 米Amazon Web Services(AWS)は2026年10月6日、公式技術ブログ「AWS ML Blog」において、対話コンテキストを持続的に保持・活用できるパーソナルAIアシスタントの構築手法を公開した。

  • オープンソースのエージェントシステム「OpenClaw」と「Amazon Bedrock AgentCore」を組み合わせ、対話を重ねるごとにユーザーの文脈を学習・蓄積する仕組みを解説している。

  • 記事では家庭菜園を支援するAIを具体例としているが、設計自体はサポート窓口や社内ヘルプデスクなど幅広い用途へ転用可能だという。

対話の継続性を阻む「記憶の欠落」をメモリ機能で解決

市販のAIアシスタントは単発の質問には的確に答えられるものの、対話の継続性に課題を抱えていると元記事は指摘する。ステートレス(過去のやり取りの状態を保持しない仕組み)なアシスタントでは、以前に伝えた土壌の性質や使用肥料、植物の成育状況などを記憶できず、対話のたびに前提を一から説明し直す負担が利用者に生じる。

元記事によれば、問題は回答精度ではなく、アシスタント側に対象者の記憶がない点にあるという。今回の手法では、Amazon Bedrock AgentCoreの「AgentCore memory」機能を活用し、使い捨てられていた対話記録を持続的な知識へと変換する。蓄積された記憶には構造化メタデータ(データの属性を表す付加情報)が付与され、現在の質問に関連する過去の文脈を的確に検索・取得できる仕組みだと説明している。

オープンソース「OpenClaw」と「AgentCore」の統合設計

システムの中核となる「AgentCore」は、任意のフレームワークや基盤モデルを組み合わせてエージェントの大規模な構築、連携、最適化を行うプラットフォームだ。今回の構成では、オープンソースのエージェントシステムである「OpenClaw」を、実行基盤である「AgentCore runtime」上で稼働させている。

紹介されている実例は「Sprout」と名付けられた家庭菜園支援AIだが、システム設計自体は特定の分野に限定されないドメイン非依存となっている。ペルソナ(アシスタントの役割設定)とスキルのマニフェスト(機能一覧の定義)を差し替えるだけで、顧客サポートボットやフィットネスコーチ、社内ヘルプデスクなどへも同一の処理パイプラインを適用できるとしている。

メッセージと定期処理を集約するリクエストフロー

公開されたアーキテクチャでは、外部からの対話リクエストと定期処理の双方が単一エージェントへ集約される。TelegramからのメッセージはAmazon API GatewayとWebhook(外部サービスからの通知を受け取る仕組み)用AWS Lambda関数を経由し、朝の水やり通知などの定期タスクはAmazon EventBridge Schedulerとcronジョブ用Lambda関数から配信される。

両系統ともAgentCore runtimeの「InvokeAgentRuntime」APIを呼び出し、ランタイム内の軽量な「server.py」プロセスがOpenClawゲートウェイ、AgentCore memory、そして「Amazon Bedrock Converse API」の3者を統括・連携させる。また、ワークスペース用ストレージにAmazon S3、暗号化にAWS KMS、トークン保管にAWS Secrets Manager、監視にAmazon CloudWatchが組み合わされている。

前提条件とモデル構成、低コストなデプロイ環境

本システムを構築するには、AgentCore runtimeおよびAgentCore memoryを含むAmazon Bedrock AgentCoreへのアクセス権が必要となる。モデルはテキスト処理用に「Claude Haiku 4.5」、画像認識用に「Claude Sonnet 4.5」(または利用可能な同等モデル)へのアクセスが指定されている。

コンテナイメージを独自ビルドする場合のみ、linux/arm64対応のDocker環境と設定済みのAWS CLIが必要となる。対話窓口にはTelegramの「BotFather」から取得したトークンを使用し、エージェントオーケストレーションやCloudFormationの基礎知識が求められる。

構成全体は単一のAWS CloudFormation(インフラ構成をコード化して一括管理するサービス)テンプレートとして提供され、事前ビルドツールなしに1コマンドで展開可能だ。個人の軽度な利用であれば、月額数ドル程度の従量課金コストで運用できると伝えている。

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