AWS、自然言語で業務を自動化する「Amazon Quick Automate」を用いたRFI処理ワークフローの構築手法を公開
要点
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AWSは、マルチエージェント自動化サービス「Amazon Quick Automate」を活用し、複雑なRFI(情報提供依頼書)の処理を自動化する手順を公開した。
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複数シートに分かれたスプレッドシートから質問、カテゴリ、回答形式を抽出し、下流工程で扱いやすいCSV形式へ構造化する。
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データの取り込みから変換、検証、出力に至る一連の処理ロジックを自然言語で指示でき、一般的なシナリオではカスタムコードを必要としない。
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質問票の形式が変わった場合でも自然言語の指示を更新するだけで適応でき、AWSリージョン間でのワークフロー展開にも対応する。
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Amazon Web Services(AWS)は2026年9月10日、公式ブログ「AWS ML Blog」において、マルチエージェント型自動化サービス「Amazon Quick Automate」を活用したRFI(Request for Information:発注前にベンダーの概要や製品情報を収集する情報提供依頼書)処理ワークフローの構築手順を公開しました。企業が受け取る膨大で複雑な質問票のスプレッドシートから、自然言語による指示のみで必要なデータを抽出し、構造化されたファイルとして出力するエンドツーエンドの自動化手法が紹介されています。
企業におけるRFI対応の課題と手作業の限界
企業活動において、調達や選定のプロセスで用いられるRFIへの対応は、規模を問わず多くの組織で運用上の大きな負担となっています。一般的な企業では年間に数百件ものRFI質問票を処理することもあり、その多くは階層化された質問群やカテゴリのメタデータ、多様な回答形式が含まれる複数タブ構成のスプレッドシートとして届きます。
こうした文書の分量の多さ、形式の多様さ、構造の複雑さは、業務上の大きな非効率を生む要因となっています。担当者が手作業で質問内容を抽出し、構造を整理して回答を取りまとめる作業には、部門間での度重なる調整が必要です。その結果、回答までに時間を要するだけでなく、質問票のフォーマットが変更されるたびに手作業に起因するミスが発生しやすいという課題を抱えています。
マルチエージェントで業務を自律化する「Amazon Quick Automate」
こうした課題を解決する手段として紹介されたのが「Amazon Quick Automate」です。同サービスは、複数の部門やシステム、ユーザーインターフェース(UI)やAPI操作、さらにはサードパーティの外部システムにまたがる企業プロセスの自動化を、マルチエージェント(複数の自律型AIエージェントが協調して動作する仕組み)によって実現します。
エージェントのチームが連携して処理を担うことで、ビジネスプロセスの管理をシンプルにし、システムの保守にかかる工数を削減できるとしています。利用者が実現したい処理の目的を自然言語(日常的な言葉)で指示すると、Amazon Quick Automateがデータの取り込み、データ変換、検証、出力までを一括してカバーする実行可能なワークフローを生成します。生成されたワークフローは対話形式で微調整できるほか、実際のデータに対してテスト実行を行い、検証済みのバージョンを異なるAWSリージョンへ展開(プロモート)することも可能です。
S3と連携したRFI抽出・構造化の仕組み
今回公開されたソリューションでは、クラウドアシスタントとして「Amazon Simple Storage Service(Amazon S3)」とAmazon Quick Automateを連携させ、S3上に保存されたマルチタブ構成のRFIワークブックを自動処理する流れが示されています。
調達チームが受け取ったRFIから各質問項目を抜き出す際、質問が属するカテゴリ情報や求められている回答タイプ(自由記述、選択式など)のメタデータを欠落させずに保持し、後続の業務を担当するチームが容易に活用・解釈・アクションできる構造化データセットを作成することが本自動化の目的です。
具体的な構築ステップは以下の通りです。
- データソースの接続: RFIワークブックが保存されているAmazon S3バケットをAmazon Quick Automateに接続します。
- 自動化プロジェクトの作成: プロジェクト画面上で使用するデータコネクタを選択し、ワークフローを整理・管理する基盤を整えます。
- 自然言語による処理ロジックの記述: 「何を読み込み、どのようにデータを構造化し、どこへ出力するか」といった一連の処理ルールを自然言語で記述します。
この設定を行うことで、一般的な処理シナリオであれば個別のプログラムコードを記述することなく、複数タブのワークブックから質問データを抽出・構造化し、整理されたCSV(カンマ区切りテキスト)ファイルとしてS3へ書き戻す自動化環境が整うと説明されています。
フォーマット変更への耐性と拡張性
本ソリューションの特徴の一つとして、スプレッドシートのレイアウトや質問票フォーマットの変更に対する柔軟性が挙げられます。従来のプログラムやルールベースの自動化ではフォーマット変更に伴うコードの改修が必要でしたが、Amazon Quick Automateでは自然言語で記述された指示内容を更新するだけで新しいフォーマットに適応させることができます。
また、処理規模(ワークロード)の増減に応じてスケールするように設計されているため、処理すべきRFIの件数が増加した場合でも安定した処理が可能です。AWSは、この仕組みを導入することでRFIへの回答速度を向上させるとともに、フォーマットの不整合や人為的なミスの削減に貢献できるとしています。
利用要件と料金について
本ソリューションの実装には「Amazon Quick Automate」およびオブジェクトストレージの「Amazon S3」が使用されます。利用にかかる費用については、Amazon QuickおよびAmazon S3それぞれの料金体系に基づいて発生するため、AWSは利用前の価格詳細の確認を案内しています。