AWSのAmazon BedrockにxAIの「Grok 4.3」が登場、思考プロセスの調整機能や100万トークンのコンテキストに対応
要点
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xAIが開発した最新のAIモデル「Grok 4.3」が、AWSの「Amazon Bedrock」で一般提供開始された。
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リクエストごとにモデルの「思考レベル」を4段階から選択して調整できる。
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100万トークンの広大なコンテキストウィンドウを搭載し、テキストと画像の両方の入力に対応する。
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ハルシネーションの低さや外部連携を測る各種ベンチマークで高い評価を獲得している。
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Bedrockの次世代推論エンジン「Mantle」で動作し、OpenAI互換のAPIからアクセスできる。
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AWSは2026年7月16日、同社のフルマネージド型AIサービス「Amazon Bedrock」(複数のAIモデルを共通の規格で提供するクラウドサービス)において、xAIの最新AIモデル「Grok 4.3」の一般提供を開始したと発表した。これによりxAIはBedrockのモデルプロバイダー(Bedrockに自社のAIモデルを提供する事業者)として新たに参入する。この強力なモデルの追加により、企業による高度なAIエージェント構築やデータ処理の選択肢がさらに広がることになりそうだ。
思考レベルの調整で幅広いタスクに対応
Grok 4.3の大きな特徴は、ユーザーがリクエストごとにモデルの「思考レベル(AIが回答を出力する前に自己検証や論理的思考を行う度合い)」を調整できる機能だ。思考レベルは「none(なし)」「low(低)」「medium(中)」「high(高)」の4段階が用意されており、1つのモデルで多様な業務に対応できる。
例えば、処理速度が優先されるデータの分類タスクなどでは思考レベルを「none」に設定して迅速なレスポンスを得ることができる。一方で、高度な専門知識や分析が求められる契約書のレビューや判例(過去の裁判における法律上の判断)の調査といったタスクでは「high」に指定することで、より深く思考させた正確な回答を導き出すことが可能だ。
100万トークンの文脈理解と高いコストパフォーマンス
テキストと画像の両方の入力に対応しており、最大100万トークンのコンテキストウィンドウ(一度に処理・記憶できる情報量の上限)を備える。これにより長大な文書の読み込みや、長時間の複数回にわたる対話も安定して維持できる。
xAIによれば、同モデルは正確性が求められるエンタープライズ業務向けに設計されており、他の最先端モデルと比べて1ドルあたり2倍から10倍の知能を提供する高いコストパフォーマンス(トークン効率)を誇るという。
複数の業界ベンチマークで首位を獲得
実務を想定した各種の業界評価テスト(ベンチマーク)でも高い評価を得ている。Artificial Analysisの評価では、比較対象となった最先端モデルの中で最もハルシネーション(AIがもっともらしい嘘を出力する現象)の発生率が低く首位となった。
また、顧客サポートにおける外部連携テスト「Tau2 Telecom」や、Vals AIの判例・財務文書の理解テストでも1位を獲得。こうしたツール呼び出し(外部プログラムを呼び出す機能)や指示追従の強さは、自律的に動くAIエージェントの開発に適している。長文を解釈して基幹システムと連携する、契約書レビューや財務Q&Aといった実務で威力を発揮するとのことだ。
次世代エンジン「Mantle」によるOpenAI互換の接続方式
Grok 4.3は、Bedrockに導入された次世代の推論エンジン「Mantle(AIモデルの動作を処理するシステム)」上で稼働する。そのため従来のAPIではなく、OpenAI互換の接続規格を採用している点がユニークだ。
開発者はOpenAI SDKをそのまま使うか、直接のHTTPSリクエストによってモデルを呼び出せる。接続先となるURLはリージョンごとに異なり、例えば米国西部リージョンの場合は「https://bedrock-mantle.us-west-2.api.aws/openai/v1」となる。なお、一部の機能ではURLのルートが若干異なる仕様になっているという。
補足:
Amazon Bedrockにはこれまでも多様なAIモデルが提供されていたが、今回のxAIの参入により、開発者が選択できる企業のワークロード向けオプションがさらに強化された形だ。