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Hugging Face Blog

Black Forest Labsの画像生成モデル「FLUX.3 Image Klein」が公開 Diffusersで即日利用可能に

要点

  • 独Black Forest Labsがオープン画像生成モデル「FLUX.3 Image Klein」を公開し、ライブラリ「Diffusers」で即日サポートされた。

  • 単一のモデルでテキストからの画像生成、複数画像を参照する編集、枠線指定による構図制御に対応する。

  • 高速推論向けの蒸留版モデルは、米NVIDIAのH100環境で1024×1024ピクセルの画像を約2秒で生成できる。

  • 小型GPU向けの量子化重みや、テキスト生成と画像編集の双方に対応したLoRA学習スクリプトも同時に提供される。

  • 独Black Forest Labsは2026年10月15日、最新のオープン画像生成モデル「FLUX.3 Image Klein」を公開した。機械学習プラットフォームを運営する米Hugging Faceの画像生成ライブラリ「Diffusers(ディフューザーズ:画像や音声の拡散モデルを扱うPythonライブラリ)」において、公開初日より即座にサポートが開始されている。同モデルは単一の構造でありながら、テキストからの画像生成だけでなく、複数画像を参照した画像編集や、プロンプト内で位置を指定するレイアウト制御に対応していることが明らかになった。

構図制御や複数参照編集を単一モデルで実現

FLUX.3 Image Kleinは、テキストからの画像生成(Text-to-image)と、複数の参照画像を用いた画像編集(Multi-reference image-to-image)をひとつのモデルでこなす仕様となっている。さらに新機能として、枠線を用いて配置を指示する「レイアウト制御(Layout control)」が追加された。

レイアウト制御では、プロンプト(生成指示文)の中にバウンディングボックス(物体の位置や範囲を示す境界枠)の情報を記述する。これにより、生成画像のどの領域に各要素を配置するかを指定できるほか、参照画像に含まれる特定の要素を別の位置へ移動させるといった編集指示が可能だという。

高速推論向けとベースモデルの2種を展開

公開された重みデータ(チェックポイント)は、Hugging Face上のコレクションでオープンに提供されており、用途に合わせて2つのバージョンが用意されている。

ひとつは推論の高速化を図ったタイムステップ蒸留モデルの「black-forest-labs/flux-3-image-klein」である。蒸留(複雑なモデルの挙動を簡略化して軽量化する技術)が施されたこのモデルは、デフォルトで16ステップの計算を行い、CFG(Classifier-Free Guidance:プロンプトへの忠実度を高める誘導手法)を使用しない設定となっている。米NVIDIAのH100 GPUを使用した場合、1024×1024ピクセルの画像を約2秒で生成可能とされている。

もうひとつはベースモデルとなる「black-forest-labs/flux-3-image-klein-base」で、こちらはデフォルトで50ステップの推論ステップ数とCFGを用いる構成となっている。

小型GPU向けの量子化とLoRA学習への対応

計算リソースが限られる環境への配慮として、量子化されたバリアントも整備されている。NVFP4やFP8といった形式で量子化(数値データのビット数を削減してメモリ使用量を抑える処理)された重みが用意されており、Diffusersの単一ファイル読み込み機能(from_single_file)を通じて読み込むことで、より小さなGPUでも動作させることができるという。

また、ファインチューニング用の手段としてLoRA(モデルの主要部分を固定したまま少量の追加パラメータを学習させる手法)の学習スクリプトも提供されている。このスクリプトは、テキストからの画像生成向けだけでなく、画像編集向けの学習にも対応していると説明されている。

柔軟なパイプライン設計と利用手順

実行環境としては、最新バージョンの diffusers に加え、テキストエンコーダーとして採用されているマルチモーダルモデル「Qwen3-VL」を扱うために transformers の導入が必要となる。

また、本モデルは「Modular Diffusers」パイプラインの形態で提供されている。これはパイプラインの内部構成がモジュール化されており、利用者がブロック単位で取り外したり、独自処理を追加したりできる柔軟な仕組みであるという。

Pythonコード上では ModularPipeline を介して蒸留版チェックポイントを呼び出し、bfloat16精度でGPU上に展開することで、数行の記述で画像生成を実行できる。

テキスト生成と画像編集の動作仕様

テキストからの生成を行う際、被写体や背景の環境、光源、構図、スタイルなどを網羅した具体的なシーン描写をプロンプトとして入力することで、高い性能を発揮するとされている。デフォルトの生成解像度は1024×1024ピクセル、推論ステップ数は16に設定されているが、引数を指定することでサイズやステップ数を任意に変更できる。

一方、参照画像を用いた画像編集では、引数 image に対して元となる画像を指定し、プロンプトには変更点を反映した「最終的に得たい画像」の説明を記述する形をとる。元記事では、雪原に佇むキツネの画像をベースとして入力し、プロンプトで満月の夜空や青い月光などの変化を指定することで、同一のキツネを夜の情景へと再描画する実行例が紹介されている。

補足

なお、Hugging Face Spaces上には本モデルのデモ環境が公開されており、利用者はブラウザ上から画像生成を試用することが可能となっている。

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