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ByteDanceのAI「Doubao」、個人向けAIエージェントを開発中か——コード名「Spell」として4月よりテスト、スマホ向け技術を統合

要点

  • ByteDanceのAIアシスタント「Doubao」が、個人向けAIエージェントの開発を加速させていることが中国メディアの報道で明らかになった。

  • プロジェクトは社内で「Spell」と呼ばれ、2026年4月からテストが行われており、近い将来に一般公開される見通しだ。

  • 過去2年間にわたり開発してきたスマートフォン向けアシスタントの技術と対話AIチームの機能を統合し、質問応答からタスク代行への移行を図る。

  • 8月に投入されたオフィス向け「Doubao Work」に続き、法人と個人の両輪でエージェント事業を展開する構えだ。

  • 中国ByteDance(バイトダンス)が提供するAIアシスタント「Doubao(豆包)」において、ユーザーに代わって作業を自律的にこなす個人向けAIエージェントの開発が進められていることが明らかになった。中国メディアのSina Techが報じ、テック系メディアのTechNode AIなどが伝えている。社内では「Spell」のコードネームで2026年4月からテストが進められており、近く一般に向けて公開される見込みだという。

4月から社内テストを開始、海外勢の動向を受け開発を加速

報道によると、今回判明したプロジェクト「Spell」は、もともと「Doubao Phone Assistant(豆包スマートフォンアシスタント)」の開発チームが主導し、2026年4月に小規模な社内テストを開始したとされる。その核となるコンセプトは、従来のAIのように質問へ答えるだけにとどまらず、ユーザーに代わって実際の作業を完了させる「パーソナルエージェント(個人の作業を自律的に代行するAI)」の実現にある。

これまで本プロジェクトが公表されてこなかった背景には、スマートフォン向けアシスタント自体の開発スケジュールに加え、個人向けAIエージェントという概念そのものが業界全体で初期段階にあったことが挙げられている。

しかし、海外市場においてMetaの「Meta Muse」やOpenAIの「o」といった製品が注目を集めるにつれ、パーソナルエージェントは大手AI各社が競い合う主要な製品カテゴリーへと急速に変化した。こうした市場環境の変化を受け、Doubaoチームも独自エージェントの開発スピードを一段と加速させている模様だ。

モバイルアシスタントの蓄積と対話AI技術を統合

新製品は完全にゼロから構築されているわけではない。関係筋の情報によると、Doubaoは「Spell」プロジェクトで培われた技術と、Doubaoの対話型AIチームが持つ基盤技術を融合させ、両チームが共同で製品開発とローンチに向けた準備を進めているという。

この取り組みは、Doubaoが過去2年間にわたって積み重ねてきたモバイル向けAIエージェント技術の延長線上に位置づけられる。Doubaoは2025年12月にスマートフォン向けアシスタントの技術プレビュー版を公開し、2026年9月には消費者向け正式版をリリースしていた。モバイル環境における複数回の実証実験を経て、そのエージェント機能を端末アシスタントから、より汎用的な個人向けアシスタントへと広げる狙いがあるとみられる。

法人向け「Doubao Work」に続く個人向け展開で2本柱へ

Doubaoはすでにエージェント領域での製品ポートフォリオを着実に拡大させている。2026年8月25日には、企業やオフィス業務向けのAIエージェント「Doubao Work」をリリースした。同製品は、文書のドラフト作成や会議の議事録整理、複数のソフトウェアをまたいだデータ処理などのタスクをこなす機能を備えている。

さらにその後、ローカル環境にあるOfficeファイルの編集機能や、最大5台のデバイス間で作業を引き継げるタスクハンドオフ機能、画面録画からオリジナルのスキルを作成する機能などが追加されてきた。

企業向けには「日々の業務を支援・代行するAI」、一般消費者向けには「日常のタスクや私的な用事を管理するAI」という方向性が示されつつある。個人向けAIエージェントが正式に投入されれば、Doubaoは法人向けと個人向けという2つのエージェント戦略を並行して推進していくことになる。

「対話」から「実行」へと移るAIエージェントの競争軸

過去2年間のAI市場における競争は、主にモデルの基礎能力や推論性能、生成されるコンテンツの品質に焦点が当てられてきた。しかし、AIエージェントの進化に伴い、競争の軸は「質問に答えること」から「実際に物事を完遂すること」へとシフトし始めている。

ユーザーの間でも、個人の好みを記憶し、指示の目的を正しく理解した上で、情報収集やソフトウェアの操作、コンテンツの整理、一連のワークフロー実行までを自律的に代行してくれるAIへの需要が高まっている。Doubaoが準備を進める個人向けアシスタントは、単なるチャットボットの追加にとどまらず、日常のあらゆる場面を支えるエージェントへの拡張を目指すものだ。その実力や具体的な機能の全容は、今後の正式ローンチとともに明らかになる見通しだ。

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