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ABEJA Tech Blog

Claudeの「Agent Skills」と「Routines」を組み合わせ、APIコスト不要のAI技術動向キャッチアップエージェントを構築する手法が公開

要点

  • ABEJAの坂井氏が、Claudeの新機能「Agent Skills」と「Routines」を活用し、最新のAI技術情報を自動で収集・レポート化するエージェントの構築手法を公開した。

  • 従来のPythonコードとGitHub Actionsによるシステムから移行し、プロンプト定義とサブスクリプション課金枠を使用することで、APIの従量課金コストを不要にした。

  • 論文検索用MCPサーバーを無人で動作させるため、設定ファイルの同梱やクラウド実行環境でのパッケージ管理ツール「uv」のセットアップ手順などを紹介している。

  • 株式会社ABEJAの坂井氏は2026年7月22日、同社テックブログにて、AIアシスタント「Claude」の開発者向けコマンドラインツール「Claude Code」の新機能を活用した、最新AI技術情報の自動収集・レポート化エージェントの構築手法を発表した。この手法により、個別にプログラムを開発することなく、サブスクリプションプランの範囲内で動作する定期実行型の情報収集システムを実現できるという。

開発の背景と新たなアプローチの利点

坂井氏は以前、AI技術の急速な進歩に対応するため、自作のPythonコードとGitHub Actions(ソフトウェア開発の自動化サービス)を組み合わせたAIエージェントを運用していた。このエージェントは、定期的に技術情報を収集して週次や月次のレポートをGitHubのIssue(課題管理システム)へ自動投稿するものだった。
しかし、近年「Claude Code」の「Agent Skills(エージェントに特定の作業手順を記憶させて実行させる機能)」が普及し、さらにクラウド上で指示を定期実行できる「Claude Routines(クロード・ルーティン)」が登場したことで、よりシンプルでモダンな手法への刷新を試みた。
この新手法では、エージェントの動作をプログラムコードではなく自然言語のプロンプトによる「スキル定義」だけで制御できる。また、ClaudeのPro以上のサブスクリプション枠で実行できるため、APIトークンの消費による従量課金の利用コストがかからないのが大きな特徴だ。

スキルの作成と無人実行のための工夫

エージェントの構築にあたっては、まず情報収集の手順を記述した定義ファイル「SKILL.md」を作成する。作成にはClaude Codeの拡張機能プラグイン「/skill-creator」を利用する。このプラグインを使用すると、対話式のガイドに沿ってスキルの雛形作成、テスト、改善、さらに発火条件の最適化までを行うことができる。
完成したスキルファイルは、対象リポジトリ内の「.claude/skills/」以下にコミットしてプッシュしておく。Routinesの実行時には、クラウド上でデフォルトブランチがクローンされ、このコミット済みのスキルが読み込まれる仕組みになっている。
坂井氏が作成したスキル定義では、Web検索や各種外部連携ツールを用いてGitHub、Hugging Face、arXiv(論文リポジトリ)などから情報を収集し、「重要ニュース」「トレンド」「注目OSS」「今後の展望」といった章立てで日本語のレポートを生成、GitHub of Issueへラベル付きで投稿する手順が定められている。なお、Routinesによる完全な自動実行(無人実行)を行うため、通常は定義ファイルに記述されることの多い「/plan(実行計画の確認)」コマンドは、ユーザー入力を省く目的であえて除外されている。

外部連携とarXiv MCPサーバーの同梱

クラウド上のRoutinesから外部サービスにアクセスするためには、claude.aiのコネクタ機能(外部サービス連携機能)を使用する。今回は情報検索のために「Hugging Face」コネクタを接続する。GitHubへの投稿については、Routineの登録時にリポジトリを接続するため、個別のコネクタ連携は不要となる。
また、現時点でコネクタとして提供されていない「arXiv」での論文検索を可能にするため、AIと外部ツールをつなぐ共通規格である「MCP(Model Context Protocol)」サーバーの設定ファイルをリポジトリに同梱する手法がとられている。
具体的には、リポジトリ直下に「.mcp.json」を配置してコミットする。さらに、無人実行時にユーザーの承認ダイアログで実行が止まらないよう、「.claude/settings.json」に実行許可の設定を記述してコミットするか、Routineの設定で該当ツールの使用を事前に許可しておく必要がある。

カスタム環境の構築とデプロイ

arXivの検索プログラムを動作させるには、Routinesが稼働するクラウド環境にPythonの高速パッケージ管理ツール「uv」を導入し、外部への通信を許可する必要がある。
標準の実行環境はAnthropicが管理しており変更できないため、Routineの作成画面から新規に「カスタム環境」を作成する。セットアップスクリプトとして「uv」のインストールコマンド等を設定し、ネットワークのアクセス制限を「フルアクセス」に設定した上で、作成したカスタム環境をRoutineに適用する。
最後に、週次や月次といったレポートの種別ごとに、スケジュールとプロンプトを組み合わせたRoutineを登録する。登録はClaude Code CLIのコマンド、またはWeb上の管理画面から行うことができる。

補足

なお、本手法で用いられている「Claude Routines」は、記事作成時点(2026年7月)でProプラン以上のサブスクリプションが必要であり、1日に実行できる回数にもプランに応じた制約が設けられている。

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