CloudflareがAIエージェント向け新ランタイム「@cloudflare/computer」を公開 アイソレートとコンテナで処理を最適化
要点
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米Cloudflareは2026年8月3日、AIエージェント向けの実行環境パッケージ「@cloudflare/computer」の早期プレビュー版を公開した。
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本パッケージは、AIエージェントに対して仮想ファイルシステムと、処理内容に応じて切り替え可能な複数の実行環境を提供する。
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従来のコンテナ単体によるエージェント実行では世界的なCPU不足に直面するため、軽量な実行環境であるアイソレート技術との組み合わせでスケーラビリティを確保する。
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AIエージェントは、ファイルの書き換えやGit管理など比較的軽いタスクにはアイソレートを用い、Linux環境やnpm、ネイティブバイナリが必要な重いタスクにはコンテナを選択して処理を実行する。
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実行時のすべての操作は制限および監視され、監査ログとしてエージェントの行動履歴が明確に残る仕組みとなっている。
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米Cloudflareは2026年8月3日、AIエージェント用の実行環境パッケージ「@cloudflare/computer」の早期プレビュー版を公開した。GitHubでオープンソースとして提供されている。本パッケージは、AIエージェントに専用のファイルシステムと複数の実行環境を提供し、プラットフォーム側で実行環境の最適化を自動で行う仕組みだ。
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高度なAIエージェントの稼働には、ファイルシステムやシェルなどを備えたコンピュータ環境が必要だ。従来はエージェントごとに「コンテナ(アプリケーションの実行環境を仮想的に分離する技術)」を起動するのが主流だったが、数億ものエージェントへ個別にコンテナを割り当てるのは、世界的な計算資源の制約から不可能だと同社は指摘する。このため、業界全体でGPU(画像処理半導体)だけでなく、ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)のインフラにおいてCPU(中央演算処理装置)の需要が極めて逼迫しているという。
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この課題に対し同社は、起動が高速で水平拡張に優れた「アイソレート(Webブラウザのエンジンなどを利用した、軽量で高速に起動・終了するスレッドレベルの実行環境)」技術を活用する。同社のサーバーレス環境「Cloudflare Workers」や、状態管理を行う「Durable Objects(永続的なデータを保持できるスケーラブルなストレージおよび計算機能)」がこれにあたる。
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昨年には、アイソレートから必要に応じてコンテナをオンデマンド起動する機能を公開した。これにより、エージェントの制御ループは軽量なアイソレートで動かし、重い処理の時だけコンテナを呼び出す二層構造が可能となった。しかし、これらを開発者が個別に組み合わせる実装は複雑なため、よりシンプルな抽象化層として今回のパッケージが用意された。
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「@cloudflare/computer」は、定義済みの共通ファイルシステムと、アイソレートやコンテナなどの複数の実行環境をエージェントへ一括提供する。
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現在のエージェントはタスクに応じて環境を選択する能力を持つ。例えば、ファイル操作やバージョン管理システム「Git」のリポジトリ操作などの低負荷タスクは、高速・低コストなアイソレートで実行する。一方で、Linux環境や「npm(JavaScriptのパッケージ管理ツール)」、ネイティブバイナリが必要な処理はコンテナを選択する。環境が切り替わってもファイルシステムは同期されているため、同一ファイルに対してシームレスに作業を継続できる。
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エージェントへのコード実行権限付与に伴う安全性の懸念に対しては、すべてのファイル変更や操作をきめ細かく制御・監視する仕組みを導入した。エージェントの操作は制限され、監査の対象となる。これにより、エージェントが実行した操作の履歴が明確に残り、セキュリティの確保や動作追跡が容易になるという。
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同パッケージは、Durable Objects上にインスタンスを生成して動作し、仮想ファイルシステムと実行ランタイムを提供する。導入は
npm install @cloudflare/computerを実行するだけで完了する。 -
ブログ記事では、同社のAIエージェント構築フレームワーク「@cloudflare/think」を用い、バグ報告を自動で仕分け(トリアージ:優先順位をつけて分類・処理すること)するエージェントの実装例を紹介している。開発者はエージェント定義内でワークスペース of インスタンスを作成するだけでこの環境を利用できる。
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Cloudflareは、今回のオープンソース公開を通じて、大規模にAIエージェントを運用する開発者と共に知見を得ながら、機能向上を図っていく方針を示している。