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AWS ML Blog

仏Atos、AWSと連携しエンジニア400名に実践的なエージェント型AI育成プログラムを実施

要点

  • ITサービス大手のAtosがAWSと連携し、エンジニア400名を対象にエージェント型AIの実践的育成イベント「AWS AI League」を開催した。

  • 参加者の80%が実践経験を持たない状態から、3日間のプログラムを通じてマルチエージェントシステムの構築に取り組んだ。

  • 研修ではAmazon BedrockやAmazon Bedrock AgentCore、AWS Lambda、Amazon SageMakerなどのネイティブサービスが使用された。

  • 成果物は機能の完成度に加え、処理効率やパフォーマンスを評価するライブリーダーボードでリアルタイムに採点された。

  • ITサービス大手の仏Atos(アトス)が、アマゾン ウェブ サービス(AWS)と共同でエンジニア400名を対象としたエージェント型AI(自律的に判断・行動してタスクを遂行するAI)の実践的育成プログラムを実施したことが明らかになった。AWS公式の機械学習ブログ「AWS ML Blog」が公開した記事で発表された。2026年に開催されたこの取り組みでは、参加者が3日間にわたって実際のクラウド環境上でマルチエージェントシステムの構築に取り組んだという。従来の座学や講義形式を中心とした研修から脱却し、実際の顧客向け開発現場で即戦力となる能力の獲得を目指した施策としている。

座学中心の研修から実践的な開発への転換

元記事によると、Atosは世界各地に「Sovereign Agentic AI Studios」と呼ばれる専門拠点を展開するなど、エージェント型AIの活用を全社的な戦略として推進している。しかし、その過程で多くの企業が直面する「理論的な知識にとどまらず、いかに実践的な開発能力を短期間で育てるか」という課題に直面していたと説明している。

一般的なオンライン講座や座学によるトレーニングは基礎理論の理解には役立つものの、実際のビジネス課題にAIを適用する際の自信や実践的な経験を得るには不十分な場合が多いという。AtosとAWSの提携関係においては、従来からハンズオン(体験型)の学習が有効なAI教育の鍵であると位置づけられており、過去には「AWS DeepRacer」を用いた強化学習の習得や、2025年に開催されたモデルの微調整(ファインチューニング)に関する「AI League」などの実績を積み重ねてきたとしている。

こうした背景から2026年には、より高度なエージェント型AIをテーマとした「AWS AI League」の実施に至ったと報告されている。

多様なスキル層と職種が参加した構成

今回のイベントには合計400名が参加したが、そのスキルレベルやバックグラウンドは多岐にわたっていた。参加者の事前知識や経験の割合は以下のとおり公表されている。

  • エージェント型AIに関する事前知識がまったくなかった参加者:5%
  • トピックについての基本的な認識のみを持っていた参加者:25%
  • 概念としては理解しているものの実践経験がなかった参加者:50%
  • エージェント型AIサービスの実践経験を持っていた参加者:20%

このように、全体の80%が実践経験を持たない状態からのスタートであった。また参加者には、AWSの開発経験が豊富なエンジニアだけでなく、AWSを初めて利用する開発者や、プロダクトオーナー、プロジェクトマネージャーといった非技術職に近い役割のメンバーも含まれていたという。

本格的なマルチエージェントシステムの構築

参加者は3日間のイベントを通じて、基礎的な学習から発展させ、複数のAIが協調して動作する本格的なマルチエージェントシステムの開発を行った。

構築されたシステムには、最適な行動順序を導き出す経路探索機能(Pathfinding)、AIの不適切な挙動や出力を防ぐための安全機構であるガードレール(Guardrails)、過去のやり取りや状態を保持するメモリ機能、さらには特定タスク向けに調整されたファインチューニング済みモデルなどが組み込まれたという。

開発環境には、実際の顧客案件への導入や商用デリバリーでそのまま活用できるよう、AWSのネイティブサービスが全面的に採用された。具体的には以下のサービスが使用されたと説明されている。

  • Amazon Bedrock: 多様な基盤モデルをAPI経由で利用できるフルマネージドサービス
  • Amazon Bedrock AgentCore: 高度なエージェント機能を実装するためのコア機能
  • AWS Lambda: サーバーレスでコードを実行するコンピューティングサービス
  • Kiro: 開発・連携に用いられた各種ツール群
  • Amazon SageMaker: 機械学習モデルの構築・学習・デプロイを行う統合環境

競争要素を取り入れた運営と成果の測定

イベントの提供基盤には、AWSのハンズオントレーニング環境である「AWS Workshop Studio」が利用された。事前準備はAWSとの数回の打ち合わせでロジスティクスや詳細を取り決めるのみであり、スムーズに立ち上げられたとしている。

エンジニアの業務都合に合わせて柔軟に参加できるよう、プログラムは3日間のスケジュールで設計された。主な時間枠として、AI Leagueの概要や使用サービス、課題の進め方を説明する2時間のキックオフワークショップが初日に実施され、期間中は日次で質問対応などを行うオフィスアワーが設けられた。

さらに、学習の動機づけとしてライブリーダーボード(リアルタイムの順位表)が導入された。参加者の成果物は単に機能要件を満たしているかだけでなく、システムの処理効率やパフォーマンスの高さを含めてスコアリングされたという。受動的な受講では得られにくい緊張感とモチベーションが生まれ、実践的な課題解決力の向上につながったと結ばれている。

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