Google、Gemini 3.7 Flash投入やPixel 11発表など2026年8月のAI最新動向を公開
要点
- Googleは2026年8月の主要なAIアップデートを公表し、新モデル「Gemini 3.7 Flash」の提供や「Pixel 11」シリーズの発表などを明らかにした。
- コーディングや自律エージェント向けの「Gemini 3.7 Flash」は、前世代の半額となるトークン単価で提供される。
- 新型プロセッサ「Google Tensor G6」を搭載したスマートフォン「Pixel 11」シリーズ4機種が発表され、最新の「Gemini Nano」が端末上で動作する。
- 「Gemini」アプリの月間アクティブユーザー数が10億人を突破し、Android版Chrome連携や音声操作ツールの拡充が進められている。
- 世界の対象大学生向けにGoogle AIプランを1年間無償提供する施策や、Google検索における安全設計の学習支援機能が発表された。
米Googleは2026年9月1日(現地時間)、公式ブログにおいて2026年8月に発表した主要なAI関連アップデートのまとめを公開した。
今回の発表では、ソフトウェア開発や自律エージェント構築を効率化する新AIモデル「Gemini 3.7 Flash」の投入や、最新ハードウェア「Pixel 11」シリーズの披露など、多岐にわたる進展が報告されている。同社は、AI技術を理論的な研究成果にとどめず、日常生活や実務の現場で直ちに活用できる実用性を重視した展開を進めていると説明している。
コーディング・エージェント構築を強化する「Gemini 3.7 Flash」
開発者向けモデルの分野では、「Gemini 3.7 Flash」がリリースされた。本モデルは、前バージョンである「Gemini 3.6 Flash」の登場からわずか3週間で投入された主力モデルである。
Gemini 3.7 Flashは、ソフトウェアエンジニアリング、知識集約型の業務(ナレッジワーク)、Web開発といったワークフロー全般において大幅な性能向上を達成しているという。特に、自律的に判断して処理を進める「自律エージェント」の構築やコーディング作業における高い処理能力を備えているとされる。さらに導入時の初期価格として、100万トークンあたりの利用料金が従来のGemini 3.6 Flashの半額に設定されており、より低コストで高度な知能を利用できるようになっている。
「Google Tensor G6」を搭載したPixel 11シリーズ
ハードウェア分野では、製品発表イベント「Made by Google 2026」において、最新スマートフォン「Pixel 11」「Pixel 11 Pro」「Pixel 11 Pro XL」「Pixel 11 Pro Fold」の4機種が発表された。
これらのデバイスには、同社で最も高速かつ強力とされる独自プロセッサ「Google Tensor G6」が搭載されている。これにより、端末本体側で処理を行うオンデバイス型の最新AIモデル「Gemini Nano」をスムーズに動作させることが可能となった。端末自体が「Gemini Intelligence」の活用を前提として設計されており、日常的な作業の効率化を支援するほか、カメラ機能の大幅な刷新や本体の耐久性向上が施されている。
Geminiアプリの利用者が10億人を突破、各種サービスも拡充
コンシューマーおよびプラットフォーム向けサービスでは、AIアシスタント「Gemini」アプリの月間アクティブユーザー数が公式に10億人を突破したことが明らかになった。
これに合わせて各種機能の統合も進められている。Android版の「Chrome」ブラウザにおいてGemini機能の展開が開始されたほか、業務スイート「Google Workspace」やリアルタイム音声対話機能「Gemini Live」において、声だけで操作できるハンズフリー音声ツールが追加された。
また、クリエイティブおよび科学分野の取り組みとして、スタジオ品質の動画生成や音楽生成機能が導入されたほか、気象パターンの予測や気候変動対策に向けたオープンソースのAIモデルも公開されたと報告されている。
学生向けの1年間無償プランと検索機能の拡張
教育・学習支援の領域では、新学期シーズンに合わせて、世界各地の対象となる大学生向けに「Google AIプラン」を1年間無償で提供する取り組みが発表された。
この施策に伴い、学生専用ポータル(スチューデントハブ)の開設や教員向けツールの追加、Gemini上での米大学進学適性試験「SAT」の対策機能など、学習環境を支援する機能が提供される。さらに「Google検索」においても、設計段階から安全性を確保したAI活用の学習機能が新たに追加された。
補足
Googleは20年以上にわたり機械学習やAIの研究・インフラへ投資を続けており、医療、危機対応、教育など幅広い分野で技術の応用を進めている。今回の2026年8月の発表内容は、開発者、一般ユーザー、学生、研究者など多様な利用者に向けて、AIの実用性とアクセス性を高める方針を反映したものとなっている。