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Google Gemini Blog

Google、最先端AIモデル「Gemini 4 Argon」を発表 実務やコード開発の難題解決に特化

要点

  • 米Googleは2026年10月13日、実世界の複雑な課題解決に特化した最先端AIモデル「Gemini 4 Argon」の提供を開始した。

  • コーディングや金融、法務などの多段階タスクに長け、経済セクター向けベンチマーク「Vals Index」で首位を獲得した。

  • 開発者・企業向けAPIの導入価格は入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドルに設定された。

  • Google社内の開発環境ではエージェントによるコード提出が35%以上増加し、コードの差し戻しが約3分の1削減された。

  • Chromiumの分離改修やオープンソースツールの最適化、小型モデル「Gemma」推論性能の約2.85倍向上などを達成している。

  • 米Googleは2026年10月13日、実世界の複雑な課題解決に向けた最新のフロンティアAIモデル「Gemini 4 Argon」を発表し、全世界で提供を開始した。Google DeepMind上級副社長兼チーフAIアーキテクトのコライ・カヴクチュオール(Koray Kavukcuoglu)氏が公式ブログで明らかにした。開発者や企業、研究者、一般ユーザーに向け、APIや各種サービスを通じて幅広く展開される。

経済指標「Vals Index」で首位、API提供も開始

Gemini 4 Argonは、コーディング、金融、法務、サイバーセキュリティ、科学といった専門領域における高度な作業(deep work)や、多段階にわたる複雑なタスクの処理に特化して開発された。同社によると、金融や税務、コーディングなどの重要経済セクターにおける実務性能を測定するベンチマーク「Vals Index」において、他のフロンティアモデルを抑えて第1位を獲得したという。

本モデルは発表当日より、「AI Studio」および「Gemini platform」を通じて開発者や企業向けにAPI提供が開始された。一般ユーザー向けには、エージェント開発環境「Google Antigravity」において「Google AI Ultra」の登録者に提供されるほか、「Gemini」アプリや検索の「AI Mode」でもUltraおよびProの登録者向けに展開されている。

APIの導入価格は、言語処理の基本単位であるトークン換算で、入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドルと発表された。なお、一度読み込んだデータを再利用するコンテキストキャッシュ機能を利用した場合、入力トークンの料金は95%割引される。

社内開発でコード提出35%増、Chromiumの大規模改修も支援

Google社内では、ソフトウェアエンジニアリングにおける最難関の課題にArgonを導入している。Google Antigravity上でArgonを活用したところ、エージェントによるコード提出(agentic code submissions)が35%以上増加した一方、問題発生によるコードのロールバック(差し戻し)は約3分の1削減されたと報告されている。

具体的な活用例として、ブラウザ基盤「Chromium」の大規模な構造改修が挙げられている。約4,000万行におよぶコードベースのうち、約600万行のレガシーなブラウザ機能フォルダから中核となるウェブページ処理コードを分離する作業において、Argonが活用された。Argonは整然としたコード変更をパイプライン処理し、数百ファイルにまたがる改修を支援したことで、数カ月を要する規模の作業が数週間で完了したという。この改修により、Google Chromeではページの再読み込みなしでタブやサイドパネル間を移動可能になり、特定カテゴリのブラウザクラッシュが解消される見通しだとしている。

OSSの最適化とモデル推論の高速化

Argonの処理能力は、オープンソースソフトウェア(OSS)や既存モデルの最適化でも成果を挙げている。

Googleのオープンソースフレームワーク「Agent Development Kit (ADK)」(Python版)の開発チームでは、開発ルールと「既存動作を壊さずにオーバーヘッドを排除する」という指示を与えたところ、Argonが一晩自律的に稼働して改修を実施した。これにより、長時間セッションでのインメモリ準備時間が40%短縮され、初回のモジュール読み込み(コールドインポート)が21%高速化した。改修内容はすでに公開リポジトリに反映されているという。

科学分野では、分子の3次元形状予測や創薬スクリーニングに使われるオープンソースの量子化学計算パッケージ「xTB」の性能向上に貢献した。Argonによる改修で、分子構造予測が最大2.3倍、配座異性体(単結合の回転による立体配置の違い)の探索が最大1.8倍に高速化され、公式GitHubリポジトリにプルリクエストとして提供された。

さらにオープンモデル「Gemma 4 E2B」では、推論エンジンvLLMを用いたNVIDIA A100 GPU上での推論速度が2.85倍に向上した。スループットは約37,900トークン/秒から10万8,000トークン/秒超へ拡大し、出力結果が完全一致する「トークンパリティ」を維持したまま、品質劣化ゼロで数日のうちに達成されたとしている。

多彩な産業領域への展開

元記事によると、Argonの適用範囲はコード開発にとどまらない。法務、金融、科学分野におけるビジネスワークフローの最適化や、重大なサイバーセキュリティ脆弱性の特定と修正パッチの作成にも利用されている。さらに、量子コンピューティングや核融合、生命科学におけるブレークスルー支援など、幅広い先端領域で実績を上げていると紹介されている。

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