Googleが「Gemini」アプリの7月期アップデートを公開、macOS連携の強化や新AIモデル「Flash」などを追加
要点
- Googleは、AIアシスタント「Gemini」アプリにおける2026年7月の機能アップデート内容を発表した。
- macOS版のGeminiアプリにおいて、音声操作によるテキストの音声入力や要約、画像生成がアクティブウィンドウで実行可能になった。
- PCを閉じた状態でも処理を継続できる機能「Gemini Spark」の提供範囲が、欧州などを除く世界中に拡大された。
- 処理速度と推論能力を向上させた新しい軽量AIモデル「Gemini 3.6 Flash」および「Gemini 3.5 Flash-Lite」が提供開始された。
- Dropboxなどの外部サービスとの連携や、登録したアバターによる画像生成、米国ユーザー向けパーソナライズ画像生成機能が追加された。
- Googleは2026年7月31日(現地時間)、同社が提供するAI(人工知能)アシスタント「Gemini」アプリについて、機能アップデートプログラム「Gemini Drops」の2026年7月版の内容を公式ブログで発表した。今回のアップデートには、デスクトップ環境における操作性の改善や、バックグラウンド処理の効率化、最新AIモデルの搭載、外部アプリケーションとの新たな連携といった、多岐にわたる新機能が含まれている。これにより、ユーザーは多様なシーンで効率的かつ直感的にGeminiを活用できるようになるという。
macOS向け音声操作の統合
今回のアップデートで注目される要素の一つが、macOS(Apple社製のパソコン向けOS)向けのGeminiアプリにおける操作性の向上である。ユーザーはGeminiアプリに向かって話しかけるだけで、現在開いて作業を行っている「アクティブウィンドウ」(現在選択して操作している画面)上で、テキストの作成、編集、そして要約を指示できるようになった。
具体的には、文章作成の画面においてカーソルが置かれている位置に直接音声をきれいにテキスト化して入力したり、選択して強調表示したテキストを変換させたり、その場で指示に基づいた画像を生成して挿入したりすることが可能だという。これにより、他のアプリ画面を頻繁に切り替えることなく、手元の作業を行っているウィンドウにフォーカスしたままGeminiの機能をシームレスに利用できる。
バックグラウンド処理「Gemini Spark」のグローバル展開
また、デバイスの起動状態に依存せずに処理を進められる機能「Gemini Spark」の提供範囲が、全世界へと拡大された。この機能を利用することで、ユーザーはノートパソコンの画面を閉じた後であっても、AIが休むことなくバックグラウンドで処理を実行し続けることができるという。
なお、今回のグローバル展開においては一部制限があり、欧州経済領域(EEA:欧州連合加盟国や一部の周辺国で構成される共同市場)、英国、スイス、およびナイジェリアは提供対象外の地域として指定されているため注意が必要である。
軽量・高速な最新AIモデルの導入
Geminiアプリを支えるAIモデル自体も最新のものへと刷新された。今回利用可能となったのは、推論能力(AIが与えられた指示から文脈を読み解き、論理的な回答を導き出す能力)と動作速度をさらに強化した「Gemini 3.6 Flash」および「Gemini 3.5 Flash-Lite」の2種類の新モデルである。
これらは従来のFlashシリーズと同様に、動作の軽快さと高速な応答を得意とする設計を特長としており、これまで以上のスピードと高度な判断力を両立させた応答を提供することが可能になるとされている。
アバター機能とパーソナライズによる画像生成の進化
画像生成の分野でも、ユーザーにとって実用的な新しい表現方法や機能がサポートされた。新しく追加された機能「Add yourself to any image(自分自身をあらゆる画像に追加)」により、ユーザーは登録したアバター(自身の分身となるキャラクター画像)を、生成する画像の中に自由に埋め込めるようになった。これにより、合成画像を生成するたびに毎回自分の写真をアップロードして指示を与える手間がなくなり、手軽に自分自身を登場させた画像コンテンツが作成できるようになる。
さらに、ユーザー個人の独自の興味関心や好みのスタイルを反映し、細部までカスタマイズされた画像を生成する「deeply personalized images」機能も導入された。こちらは現時点で、米国内のすべてのユーザーに向けて公開されているという。
外部アプリとの連携拡張
Geminiをハブとして機能させるための、サードパーティ製アプリとの連携も強化されている。今回のアップデートでは、オンラインストレージサービスである「Dropbox」、賃貸物件の検索サービス「Zillow Rentals」、そして旅行やアクティビティの予約サービス「Viator」の3つの外部サービスが新たに連携先として加わった。
これらの好みのアプリをGeminiアカウントとリンクさせることで、ユーザーはそれぞれのアプリの画面を行き来することなく、Geminiに対する単一のプロンプト(AIに与える命令文や質問)だけで、アプリを横断した複雑な作業を一度に完結させることができるようになると報告されている。