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Hugging Face Blog

GradioにAIパイプラインを視覚的に構築できる「gr.Workflow」が登場、API化やHugging Face Spacesへのデプロイにも対応

要点

  • 機械学習向けUIフレームワーク「Gradio」に、複数のAIモデルやデータ処理をグラフ構造で連結・実行できる新機能「gr.Workflow」が追加された。

  • ドラッグ&ドロップ対応のキャンバス上で各ステップを実行でき、中間結果を視覚的に確認しながらパイプラインを構築できる。

  • 構築したワークフローは出力ごとに独立したREST APIエンドポイントとして利用でき、Hugging Face Spacesへ1コマンドでデプロイできる。

  • 外部推論APIや既存アプリの連携に加え、1つの入力から複数処理を同時実行する並列ファンアウトや、ZeroGPUを用いた独自モデル実行にも対応する。

  • 機械学習アプリケーション向けのWebフレームワークを提供するHugging Faceは2026年8月25日、複数のAIモデルや処理ステップを視覚的に組み合わせて実行できる新機能「gr.Workflow」を発表した。同機能により、開発者はドラッグ&ドロップ操作が可能なキャンバス上でパイプラインを構築し、各ノードの実行や中間出力をリアルタイムに確認できるようになる。構築したワークフローはそのままREST APIとして呼び出し可能で、Hugging Face Spacesへ容易にデプロイできると説明している。

パイプラインを可視化する「gr.Workflow」の構造

近年のAIアプリケーションでは、画像生成後の背景切り抜きや、作成した台本からの音声合成など、複数の処理を順番に繋ぐパイプライン構成が主流となっている。従来はこうした処理の連携をPythonコード上で行っており、不具合の調査時にはコード内にデバッグ用の出力文を埋め込んで中間データを確認する必要があった。

「gr.Workflow」は、こうしたパイプラインそのものをユーザーインターフェース(UI)として扱えるように設計されている。ワークフローは「リファレンス(入力)」「オペレーター(処理)」「サブジェクト(出力)」という3種類の型付きノードで構成されるグラフとして定義される。オペレーターには自作のPython関数のほか、Hugging Faceの推論インフラ「Inference Providers」上のモデル、公開されている他のGradioアプリケーション、データセットなどを指定でき、すべてのノードが個別に実行可能で中間結果をキャンバス上で直接確認できるという。

複数モデルの連携と出力ごとのREST API自動生成

「gr.Workflow」では、複数の異なるモデルや既存アプリを単一のキャンバス上で結合できる。

公開されたメディアスタジオの構築例(AI Media Studio)では、1つのプロンプトから画像生成モデル「FLUX.1-schnell」で画像を生成した上で、背景除去用のGradio Spaceに渡してステッカーを作成する。それと同時に、入力されたトピックから音声合成Space「MeloTTS」を通じてナレーション音声を生成し、大規模言語モデル(LLM)「Qwen2.5-7B-Instruct」でエピソードタイトルを生成するという、3つのパイプラインが1つのグラフに統合されている。

この構成では、2つの推論API呼び出しと2つのGradio Space呼び出しが1画面にまとめられている。さらに、3つの出力それぞれに対して独立したREST API(Web標準のHTTP通信を通じて外部から機能を呼び出す仕組み)エンドポイント(/sticker/voiceover/episode_title)が自動生成され、UIを開かずにプログラムコードから各出力を直接呼び出すことが可能となっている。

単一入力から複数処理を走らせる並列ファンアウト

1つの入力を複数のオペレーターへ分岐させて同時に処理を行う「ファンアウト(fan-out)」パターンも標準でサポートしている。

アート生成のデモ(Generative Art Lab)では、1つのアイデア入力からFLUXによる基本画像、水彩画風およびサイバーパンク風の再生成画像2種、LLMによる展示タイトルを並列で一括生成する。また、データセット分析ツール(Data Detective)では、データセットID(stanfordnlp/imdbmteb/tweet_sentiment_extractionなど)を入力すると、Datasets Server API経由で4つのノードへ処理が分岐し、概要情報、先頭プレビュー、カラム別統計、分布チャートを並列かつ独立して算出して表示する仕組みとなっている。

単一ノードの画像編集からZeroGPUによる独自モデル実行まで対応

機能の規模に応じた柔軟な実装も可能だ。画像編集のデモ(Image Editor)では、画像をアップロードして「雪景色にする」などの指示を入力するだけで、単一ノードから画像編集モデル「Qwen-Image-Edit」を呼び出して処理を完結できる。

さらに、外部APIに依存せず、独自のGPUモデルを直接実行することもサポートされている。Python関数のノードに@spaces.GPUデコレータを付与することで、Hugging FaceのサーバーレスGPU環境「ZeroGPU」(処理実行時のみGPUリソースを動的に割り当てて解放する仕組み)を利用できる。デモ(ZeroGPU Animator)では、Diffusers経由で動画生成モデル「Lightricks/LTX-Video」を読み込み、静止画をアニメーション化する処理が単一ノード内で完結している。

補足

元記事で紹介されている各ワークフローのデモは、いずれもHugging Face Spaces上で実際に動作するアプリケーションとして公開されており、ブラウザ上から試用や複製(Duplicate)が可能となっている。

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