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The Hacker News

国際的サイバー犯罪組織「ShinyHunters」の主要容疑者をヨルダンで拘束、FBIの捜査に協力か

要点

  • 大規模な情報窃取や恐喝を行うサイバー犯罪組織「ShinyHunters」の重要メンバーとされる「Rey」ことサイフ・アルディン・カデル容疑者が、ヨルダン当局に拘束された。

  • 同容疑者は米連邦捜査局(FBI)などの法執行機関に対し、組織の他メンバーを特定するための捜査協力を進めているとされる。

  • 直前にはオランダでもリーダー格とされる24歳の男が逮捕されており、司法当局によるグループへの包囲網が急速に狭まっている。

  • ShinyHuntersはこれまでに140以上の組織に不正侵入して少なくとも7000万ドルを脅し取ったとされ、直近ではFBIの求人ポータルへの攻撃も主張していた。

  • 国際的なサイバー恐喝集団「ShinyHunters」の主要メンバーと目される人物が、ヨルダン当局によって身柄を拘束されたことが明らかになった。ロイター通信が関係者の証言として報じた。拘束された人物は米連邦捜査局(FBI)や法執行機関に対し、他のメンバーを特定するための情報提供を行っており、一連のハッカー摘発に向けた重要な手がかりとなっているという。

ヨルダンでの拘束と「Rey」容疑者の経歴

ロイター通信によると、ヨルダン当局に拘束されたのは「Rey」や「ReyXBF」といったオンライン上の偽名で知られるサイフ・アルディン・カデル(Saif al-Din Khader)容疑者で、2026年9月29日に身柄を確保された。関係者は同通信に対し、「彼の協力はハッカーらを逮捕するための継続的な取り組みにおいて極めて重要だ」と語っている。

カデル容疑者は、以前からセキュリティ業界でその存在が知られていた人物だ。独立系セキュリティジャーナリストのブライアン・クレブス氏が2025年11月に公開した調査報告によると、同容疑者は「Scattered Spider」「LAPSUS$」「ShinyHunters」の3組織が合流したとされる脅威グループ「Scattered LAPSUS$ Hunters(SLH/SLSH)」において、3人存在する管理者の1人として挙げられていた。

さらに同氏は、2024年後半に出現したランサムウェア組織「Hellcat」のデータ流出用ウェブサイトを管理していたほか、2024年には著名なサイバー犯罪フォーラム「BreachForums」の運営責任者も引き継いでいたとされる。なお、カデル容疑者はクレブス氏に対し、少なくとも2025年6月から法執行機関に協力していたと説明していたという。

相次ぐ幹部摘発とFBIによる追及

ShinyHuntersを巡っては捜査が急速に進展しており、ヨルダンでの拘束に先立つ先週にも、オランダ・アムステルダムで組織の不正活動に関与した疑いにより24歳の男が逮捕されていた。

身元は公式には公表されていないものの、独立系の報道では、オランダのセキュリティ企業「Neo Security」で攻撃的セキュリティ(攻撃者の視点からシステムの脆弱性を検証する手法)部門の責任者を務めていたペピン・ファン・デル・スタップ(Pepijn van der Stap)氏であると伝えられている。なお、ShinyHuntersの広報担当者は同氏との関係を否定している。

この逮捕を受け、FBI長官のカシュ・パテル氏はSNSのX(旧Twitter)上で、逮捕を基点に捜査チームがパートナーと連携して新たな手がかりを追跡していることを明かし、「さらなる逮捕が視野に入っている」と投稿した。

140以上の組織被害と活発化していた攻撃手口

FBIサイバー部門のアシスタントディレクターであるブレット・レザマン氏は声明のなかで、ファン・デル・スタップ氏をグループのリーダー格と位置付けた上で、組織の被害規模を公表した。同グループとその共犯者らは昨年以降、140を超える組織へ不正に侵入し、身代金などの恐喝によって少なくとも7000万ドル(約数十億円規模)を奪い取ってきたとされる。

その手口は、主にクラウド基盤を利用するサードパーティベンダー(外部委託先企業)を標的として機密データを盗み出し、それを公開すると脅迫して金銭を要求するパターンが中心だという。

ShinyHuntersは直近でも活発な攻撃行動に出ており注目を集めていた。競合するサイバー犯罪集団「Cl0p」が使用していたコンテンツ管理システム「Grav CMS」の未修正脆弱性を悪用してダークウェブサイトを乗っ取ったほか、FBIの採用ポータルサイト(apply.fbijobs[.]gov)に侵入して約3テラバイトの機密データを盗み出したと主張していた。

FBIポータルへの攻撃についてShinyHunters側は、金銭の要求が目的ではなく、ソーシャルエンジニアリングやSIMスワッピング(電話番号を不正に移管して認証を突破する手口)、誘拐などの暴力を伴う犯罪集団「The Com」と自分たちが関係しているとするFBIの主張に抗議し、訂正を迫るためだったと主張している。

狭まる国際包囲網

司法当局による追及は強まっており、FBIのレザマン氏は組織のメンバーに向けて「国際的な匿名性の影に隠れて摘発を逃れることはもはやできない」と警告した。同氏は「逮捕者が出ることで誰が口を開くかが変わり、押収されたインフラによって誰が残っているかが分かる。長く関与を続けるほど、捜査側が得られる情報は増える」と述べ、自発的に当局へ接触するよう促している。主要メンバーの拘束と捜査協力を機に、同グループの全容解明に向けた動きが一段と加速している。

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