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Hugging Face Blog

Hugging Face、Gradioのワークフロー機能でAUTOMATIC1111を再現した「Workflow1111」を公開

要点

  • Hugging Faceのエンジニアが、画像生成UI「AUTOMATIC1111」の主要機能をGradioの新機能「gr.Workflow」で再現した「Workflow1111」を公開した。
  • 全体は73個のノードと11種類のメディアパイプラインで構築されており、単一のキャンバス上で各処理が連携する。
  • テキストからの画像生成、高解像度化、LLMによるプロンプト拡張、VLMによる画像解析、物体検出を用いたマスク自動生成などの機能を備える。
  • 4種類の基本オペレーターのみで構成されており、専用のカスタムノードを追加することなくLLMや拡散モデルを同一キャンバス内で統合している。
  • Hugging Face Spaces上で提供されており、自身のアカウントやアクセストークンを用いて実行や複製・カスタマイズが行える。

リード文

Hugging FaceのYuvraj Sharma氏とAbubakar Abid氏は2026年9月10日、Python向けUIライブラリ「Gradio」のワークフロー機能を用いて開発した「Workflow1111」を発表した。画像生成ツールの標準的な存在である「AUTOMATIC1111(stable-diffusion-webui)」の機能を、ノードベースの単一キャンバス上で再構築したプロジェクトとなっている。

73ノードと11系統のパイプラインで構成された単一キャンバス

公開された「Workflow1111」は、73個のノードを接続して11種類のメディアパイプラインを形成したグラフ構造のワークフローである。画像生成AIの標準的な操作からマルチモーダルモデルを活用した処理までが、1つの画面上に統合されている。

本システムは、Gradioが提供する「gr.Workflow」の仕様に沿って構築されており、すべてのノードは以下の4種類の基本オペレーター(処理単位)のいずれかで動作している。

  • fn: 任意のPython関数を実行する
  • model: Hugging Faceの推論クライアント(InferenceClient)経由でモデルを呼び出す
  • space: 外部のGradio Spaceを呼び出す
  • dataset: Hugging Face Hub上のデータセットから行データを取得する

ユーザーは各ノードの入出力ポートをエッジ(結線)でつないでパイプラインを形成する。Workflow1111はHugging Face Spaces上で公開されており、自身のアカウントでログインするかアクセストークンを設定することで、個人のクォータ(利用枠)を使って各モデルを実行できる。また、Spaceを複製してノード接続を独自に組み替えることも可能だという。

画像生成と高解像度化・画像編集のパイプライン

Workflow1111の中核となるのは、テキストからの画像生成(Text-to-image)パイプラインである。この機能には、ネガティブプロンプト、ステップ数、CFG(プロンプトへの忠実度)、シード値、画像サイズ(幅・高さ)の指定や、モデルを選択する「model_id」フィールドが備わっている。入力プロンプトはスタイル追加やテキスト整形を行うPython関数(fnノード)を経て、推論プロバイダ経由でモデルを呼び出すmodelノードへ渡される。生成画像には後処理用fnノードによってパラメータ情報がPNGメタデータとして書き込まれ、後から画像情報を読み取るパイプライン(PNG Info)で活用される。

高解像度化(Hi-resolution fix)と画像からの画像生成(Image-to-image)には、いずれも画像生成モデル「FLUX.1-Kontext」のmodelノードが使われている。AUTOMATIC1111では画像の拡大後に再度ノイズ除去を行うが、Workflow1111ではテキスト生成の結果をFLUX.1-Kontextノードに送り、「構図を維持したままディテールを強調する」という指示を与える2ノード構成で実現した。同じノードに画像を直接アップロードして変更指示を与えることで、画像編集機能としても動作する。

言語モデルや画像認識を組み合わせたマルチモーダル連携

Workflow1111では、拡散モデルだけでなく、大規模言語モデル(LLM)やビジョン言語モデル(VLM: 画像とテキストを同時に理解するAI)、物体検出モデルを組み合わせた機能も実装されている。

プロンプト自動生成パイプラインでは、「嵐の中の灯台」といった大まかな指示文を言語モデル「Qwen3-4B」ノードに送り、fnノードで最大40個のタグ(荒れた海、濡れた岩など)に整形して出力する。記事によると、ComfyUIのようなツールと異なり専用のカスタムノードを作成する必要がなく、LLMも拡散モデルも同じキャンバス上で通常のmodelオペレーターとして配置できる点が特徴だという。

画像を解析してプロンプトを逆推定する機能(Interrogate)では、従来のCLIPに代わりマルチモーダルモデル「Qwen2.5-VL」と画像分類モデル「ViT」を採用した。Qwen2.5-VLが写真から生成用プロンプトを導き出し、同時にViTが被写体のラベル(レストラン51.9%、タバコ店15.6%など)を判定する。同一の画像入力を共有するため、gr.Workflowによって両ノードが並列実行され、ほぼ単一処理の時間で双方の結果を取得できる。

また、画像の一部を描き直すインペイント(Inpainting)の前処理として、物体検出モデル「DETR」を用いたマスク自動生成パイプラインも備える。写真から人物や犬、車などを検出し、枠線描画とマスク画像作成の2系統に分岐させる。描画とマスク生成はローカルのPillowやNumPyで実行され、外部との通信は物体検出のAPI呼び出しのみに抑えられている。

補足

本プロジェクトは、Hugging Faceが以前公開した5つの小規模なgr.Workflow作例に続く取り組みとして公開されたものである。

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