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OpenAI Blog

米AT&TとOpenAIが社内法務の効率化で協業、自然言語受付や過去事例の紐付けで弁護士の初期対応を支援へ

要点

  • 米通信大手AT&Tが、社内法務部門におけるAI活用の推進に向けてOpenAIとの連携を発表した。

  • 社内専任チーム「LegalEdge」の知見をベースに、社内の法的知見を有機的に結びつける情報基盤の整備を進める。

  • 計画中の受付システムでは、自然言語による依頼の自動分類や優先度判定に加え、関連する先例や初動対応の推奨案を提示する。

  • 最終的な意思決定は弁護士自身が行う原則を維持し、情報収集にかかる負担を軽減して専門業務への集中を後押しする。

  • OpenAIは2026年10月21日、米大手通信事業者AT&Tの社内法務部門と連携し、AIを活用した業務効率化に向けた取り組みを進めていると公式ブログで発表した。

  • 世界中に数百人の法務担当者を抱えるAT&Tでは、社内に散在する過去の案件履歴や法的知見へのアクセスを容易にし、判断の迅速化を図る仕組みの構築を計画している。

  • 自然言語による相談受付や過去事例の自動照合などを通じて、法務プロフェッショナルがより効率的に専門知識を発揮できる体制づくりを目指すという。

社内法務の知見集約に向けたOpenAIとの連携

AT&Tの社内法務部門には、世界各地で数百人に及ぶ弁護士や法務プロフェッショナルが所属している。法務チームが事業部門へ適切な助言を行うには、個別の事実関係や関連文書の確認に加え、過去の類似業務の記録や複数チームに分散する専門知見を集約する必要がある。

AT&Tの上級執行副社長兼ジェネラルカウンシル(最高法務責任者)を務めるデイビッド・マカティー氏は、こうした知見へのアクセス性を高めることが業務改善の中核になると説明する。マカティー氏は「OpenAIとのパートナーシップにより、社内全体のナレッジ層を支え、全員が利用できる配管を構築できるようになる」と語り、組織的な知識基盤の整備を進める方針を示している。

専任チーム「LegalEdge」の基盤と次の展開

今回の連携は、AT&Tが以前から進めてきた「LegalEdge」の取り組みを発展させたものだ。LegalEdgeは主要な法務案件へのAI適用を担う専任組織で、弁護士や法務専門職のほか、技術者やプロジェクトマネージャーで構成されている。

次の段階として同社が見据えているのは、社内に蓄積されたより多くの専門知見を、各弁護士のデスクに届く日常の個別業務へと結びつけることだ。全社から届く依頼に対し、法務担当者がリスクを見落とさずに迅速に対処できるよう、必要な情報へ即座に到達できる環境の実現を図る。

自然言語による受付システムと優先順位付けの構想

事業部門からの相談に対応する際、法務チームは問題を把握し、文脈を整理し、優先順位を決める必要がある。そのため、相談の窓口となるインテーク(受付・初期対応)業務は、ビジネスを保護する上で重要な役割を担っている。

AT&Tのチーフコンプライアンスオフィサー(最高コンプライアンス責任者)であるビル・ライアン氏は、計画中の施策として自然言語で受け付けるインテークシステムの構想を明かしている。

このシステムでは、自然言語で入力された依頼を分類・優先順位付けした上で、関連する過去の先例や調査、作業履歴と自動で照合する。さらに、担当者へ過去の経緯や推奨される初動対応のステップを提示することで、資料収集に費やす時間を削減し、迅速な初動を支援するという。

「判断の主体は弁護士」という原則と今後の展望

新たな受付システムが導入されれば、弁護士は十分な情報が揃った状態で検討を開始できるようになり、事業ニーズに対してより手厚く法的な判断を提供できるようになる見込みだ。ライアン氏は「最も期待しているのは、法的な判断を提供する能力を、より大規模に拡張することだ」と述べている。

一方で、AIの活用にあたっての基本方針も明確にされている。マカティー氏は「意思決定は常に弁護士が行う」と強調しており、判断の主体をあくまで人間に置く姿勢を示した。提携の目的は、弁護士により適切な情報を届けることで情報収集の負担を減らし、本来の専門知識を適用する時間を増やすことにあると説明されている。

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