米Docker、AIエージェント評価フレームワーク「Harbor」と「Docker Sandboxes」の統合を発表 MicroVMによる完全分離で安全なベンチマークを実現
要点
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米Dockerは、AIエージェント評価フレームワーク「Harbor」がMicroVM環境「Docker Sandboxes」に対応したと発表した。
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独自カーネルを持つMicroVMにより、Claude Codeなどのエージェントによるテスト改ざんやホストへの影響を遮断する。
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ネットワークポリシーの設定により、環境構築後のみ通信を切断するなど、同一条件下での公平な再現テストが可能になる。
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ローカルでの無償利用からクラウドでの大規模並列実行に対応し、最大64ワーカーの同時稼働が確認されている。
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現在はCPU対応の単一コンテナタスクをサポートしており、今後はGPUや複数コンテナへの対応が予定されている。
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米Dockerは2026年10月14日、オープンソースのAIエージェント評価フレームワーク「Harbor」が、同社のMicroVM(軽量仮想マシン)環境「Docker Sandboxes」に対応したと発表した。
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エージェントが実行する未検証コードを安全に隔離し、テストの改ざんを防ぎながら信頼性の高い評価を行えるようにする。ローカルPCとクラウドの双方に対応し、同一設定のまま並列処理へ拡張可能だという。
AIエージェント評価の安全性と「リワードハッキング」
エージェント評価では実タスクを与えて自律的に作業させるが、パッケージ導入やコマンド実行など未検証のAI生成コードが数千回実行されるため、安全性確保が課題となっていた。
さらに、エージェントが指示通り作業せずテストコードや採点ファイルを直接書き換えて見かけ上の合格を得る「リワードハッキング」も問題視されている。評価コミュニティで懸念が高まる中、タスクを実行してスコアを収集する評価フレームワークと、改ざんや外部流出を防ぐクリーンな隔離環境の双方が不可欠となっていた。
HarborとDocker Sandboxesの役割
この2つの要件に対し、評価フレームワークを提供するのがオープンソースの「Harbor」であり、安全な隔離環境を担うのが「Docker Sandboxes」である。
Harborは「Terminal-Bench」などのベンチマークを用いた評価工程を簡素化する。一方のDocker Sandboxesは、Claude Code、Codex、Cursorなどのエージェントを安全に動かせるMicroVM環境を提供する。両者の連携により、開発者はローカルやクラウド上で安全かつ再現性のある評価を行えるようになる。
MicroVMによる隔離とネットワーク制御
Docker Sandboxesは共有コンテナではなく、タスクごとに独立したMicroVMを割り当てる。MicroVMは独自のOSカーネルを備えているため、エージェントの動作はサンドボックス内に封じ込められ、ホストマシンや他のタスク環境へ脱出する危険を排除する。
また、ネットワークポリシーの設定により、タスク準備段階で必要なリソースをダウンロードさせた後、エージェントの作業中は通信を遮断できる。これにより外部情報へのアクセスを防ぎ、全エージェントを同一条件下で公平にテストできるという。
ローカルからクラウドへの移行と並列実行
実行環境はローカルとクラウドのシームレスな移行に対応する。同一のタスク定義をそのままノートPC上でも「Docker Cloud Sandboxes」上でも動作させることが可能だ。手元の環境で無償で開発を始めた後、設定を変えずにクラウド上でバックグラウンド実行させることができる。
クラウド環境ではマシンの手動管理なしで多数のタスクを並行処理できる。Dockerの検証では、Docker Cloud Sandboxes上でHarborを用い、最大64個のワーカーを同時に並行稼働させることが確認されている。
導入方法と今後のロードマップ
環境の導入は、uvツールを用いて uv tool install "harbor[sbx]" を実行することで行える。DockerアカウントでCloud accessを有効化し、Cloud Sandboxes権限を持つパーソナルアクセストークン(PAT)を発行後、環境変数を設定すればクラウド上で実行可能となる。ローカルで動かす場合は、Docker Sandboxes CLIでログインし、実行時に --ek target=local を付与する。
なお、現時点ではCPU上で動作する単一コンテナタスクが対象であり、GPU対応や複数コンテナへの対応は近日中に提供される予定だという。