OWN NEWS GATHER
← 戻る
OpenAI Blog

米ソーシャルクラブThe Den、ChatGPT Workで事務工数を週最大15時間削減 免許や助成金の申請を数日から数時間へ短縮

要点

  • 米コロラド州デンバーのソーシャルクラブ「The Den」が、2号店の出店準備に伴う管理業務の効率化に向けて「ChatGPT Work」を導入した。

  • 酒類提供免許の申請準備期間を4日から3時間(91%削減)、助成金申請を3日から2時間(92%削減)へと大幅に短縮した。

  • 外部ツール連携による社内情報の統合やデータ分析を進め、経営幹部チーム全体で週あたり10〜15時間の業務時間を削減した。

  • 今後はコード生成AI「Codex」を活用し、会員向けアプリや店舗間システム連携の内製化を進める計画を明らかにしている。

  • 米OpenAIは2026年10月1日、ファミリー向けソーシャルクラブを運営する米The Den Family Social(以下、The Den)における「ChatGPT Work」の導入事例を公開した。同社は新店舗の立ち上げに伴って急増した管理業務にAIツールを適用し、経営陣全体で週あたり10〜15時間の業務時間を削減したという。行政手続きの準備期間を大幅に短縮したほか、社内データの集約や意思決定の迅速化を実現している。

店舗拡大に伴う管理負担の増大とAI導入

The Denは、仕事や交流、飲食、子どもの遊び場を一体化させ、子育て中の親が気兼ねなく過ごせる空間を提供するデンバー拠点のソーシャルクラブだ。創業者兼CEOのチャンドラー・ライプ(Chandler Lipe)氏が自身の育児経験を通じ、親のウェルビーイングに配慮した空間が必要であると考え立ち上げた。

同社は2号店の建設と開業準備を進めるにあたり、小規模な運営チームにかかる事務処理や許認可申請などの管理負荷が急増していた。そこで、1号店で培った運営ノウハウや散在する情報を集約し、少人数の体制のまま事業拡大に対応するため「ChatGPT Work」の本格活用を開始した。

クラウド連携による情報統合と申請手続きの大幅短縮

The Denでは、GmailやビジネスチャットツールのSlack、クラウドストレージのGoogle Driveと連携するプラグインを活用している。社内の各所に分散していた1号店のデータややり取りをChatGPT Workに集約・分析させ、次に取るべきアクションプランを提案させる仕組みを整えた。なお、AIが作成した内容の正確性はチームが必ず検証し、最終決定を下している。

この体制が成果を上げた具体例として、2号店の酒類提供免許(リカーライセンス)の申請手続きが挙げられている。審査の公聴会枠に急な空きが出た際、同社はChatGPT Workを用いて必要書類の収集、不足している情報の特定、指定フォーマットへのファイル変換を迅速に実施した。従来であれば書類の捜索や整理、体裁調整に4日間を要していた作業が、チームによる最終確認を含めてわずか3時間で完了したという。

同様の手法は、提出期限が迫る助成金の申請業務にも活用されている。これまで3日を要していた助成金申請の準備期間は2時間へと短縮され(92%の削減)、限られたリソースの中でより多くの資金調達機会へ応募できるようになった。

経営判断の迅速化とPOS・財務データの分析

ChatGPT Workの活用は、定型的な書類作成にとどまらず、社内の意思決定プロセスの効率化にも寄与している。ライプ氏は全体会議に議題を持ち込む前の思考整理や論点出しにAIを利用しており、これにより事前議論や調整にかかる時間を週あたり約7時間削減できたと説明している。

各部門の責任者もAIを活用した業務改善を進めている。プログラムおよびパートナーシップ責任者のブルック(Brooke)氏は、過去の提携事例の成否やその要因をAIに共有して検討を重ね、事業拡大に適した提携方針の枠組み案を策定した。

また、ゼネラルマネージャーのマイア(Maia)氏は、会計士による財務レポートに加え、POS(販売時点情報管理)システムに蓄積された売上や在庫データをAIに集約させた。複雑なデータを整理して可視化することで、複数店舗における適切な仕入れ計画の策定や在庫予測、店舗間システムの運用方針の決定を迅速化している。

音声機能の活用とCodexによるシステム内製化の展望

店舗間や打ち合わせ先への移動時間を有効活用するため、ライプ氏は音声対話機能「ChatGPT Voice」の活用も進めている。移動中に音声でメールの文案を作成させたり、会議後のフォローアップ事項を整理したりすることで、デスクに戻った後の作業負担を軽減しているという。

The Denは今後の展望として、コード生成AIツール「Codex」を活用した独自システムの開発も計画している。具体的には、会員向けのチェックインやクラス予約用アプリの開発、POSシステム同士のデータ連携強化、複数店舗をつなぐSlack通知の自動化などを視野に入れている。

ライプ氏は「ChatGPT Workを活用することで、企業としての規模やリソースが追いつく前から、本来必要とされる組織体制を構築できるようになる」と述べている。

元URL