NVIDIA、GPU統合管理基盤「Run:ai」をオープンソース化 DSXエコシステムに開放
要点
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米NVIDIAは、AIワークロードとGPUリソースの統合管理プラットフォーム「NVIDIA Run:ai」をオープンソースとして公開した。
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「NVIDIA DSX AI Factory Platform」のオープンな基盤に位置づけられ、KAI Schedulerなど4つの主要モジュールは単体でも導入できる。
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CrusoeやMirantisなど8社のエコシステムパートナーが自社製品へのプラットフォーム統合を進めている。
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大規模モデルの読み込みを高速化する「Model Streamer」や推論制御の「Grove」といった関連オープンソースとも連携する。
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ソースコードはGitHubやNVIDIA NGCを通じて提供され、有償サブスクリプションなしで無償利用できる。
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米NVIDIAは現地時間2026年10月13日、AIワークロードおよびGPUのオーケストレーション基盤「NVIDIA Run:ai」のフルプラットフォームをオープンソースソフトウェアとして公開したと発表した。同社が展開するAI環境向け基盤「NVIDIA DSX AI Factory Platform」を拡充する取り組みであり、Kubernetes(コンテナ化されたアプリケーションの配備・運用を自動化する基盤)上でのGPU動的割り当て技術を広く開放するものだ。これにより、エコシステムパートナーやクラウド事業者は、共有AIインフラの稼働率改善やワークロード処理の効率化を迅速に実現できるようになるという。
Run:aiの役割とオープンソース化の背景
NVIDIA Run:aiはこれまで数年間にわたり、データ処理からモデル学習、推論に至るAIライフサイクル全体でGPUリソースを動的配分し、Kubernetes上での大規模運用を支えてきた基盤ソフトウェアだ。
今回、同技術をNVIDIA DSX AI Factory Platformのオープンな基盤として位置づけた。DSXエコシステムのパートナー企業やAIクラウド事業者が、共有インフラをより高効率に運用し、顧客ニーズに応じた独自のAIファクトリーソリューションを迅速に市場投入できるようにする狙いがあると説明している。
個別導入も可能な4つの主要コンポーネント
公開されたRun:aiは、統合プラットフォーム全体としての利用に加え、構成する以下の4つのコアモジュールを要件に応じて単体で導入できる設計となっている。
- KAI Scheduler: Kubernetes環境においてGPUのリソース状態や配置を認識し、AI処理に最適化されたスケジューリングを行う。
- GPU Fractioning Operator: 並列計算基盤であるCUDAにネイティブ対応し、1基のGPUを細かく分割して複数コンテナ間で効率的に共有する。
- KAI Resource Management: 組織や部署ごとの利用枠(クォータ)や階層構造を管理し、限られたGPU資源を計画的に配分・制御する。
- Workload Map: 環境に依存しない統一的なワークロード管理の規約(コントラクト)を提供する。
関連オープンソースプロジェクトとの連携
プラットフォームを補完する技術として、2つの関連オープンソースプロジェクトも紹介されている。
1つは大容量のAIモデルをストレージから読み込む時間を短縮する「Model Streamer」、もう1つは複数コンポーネントからなる推論処理を調整・制御する「Grove」である。これらを組み合わせることで、モデル展開から推論実行までの処理スループットを包括的に高められるという。
8社のパートナー企業が自社サービスへ統合
発表にあわせ、すでに8社のDSXエコシステムパートナーが自社ソリューションへのRun:ai統合を進めていることが明らかにされた。
統合を表明しているのは、Crusoe、Mirantis、Nebius、OpenNebula Systems、Rafay、Saturn Cloud、Spectro Cloud、vClusterの各社だ。各パートナーはプラットフォーム全体または必要なモジュールを選択して自社製品に組み込み、最新のGPUオーケストレーション機能を活用したサービス展開を進める方針とされている。
提供形態とライセンス条件
オープンソース版Run:aiは、GitHub上の「NVIDIA DSX AI Factory」組織内リポジトリ(dsx-ai-factory/run-ai)からソースコードを取得できる。開発チームはコードの検証やコントリビューション、独自ビルドのほか、コンポーネント単体での利用が可能だ。
また、NVIDIAのソフトウェアハブであるNVIDIA NGC上でも「Community Product」として公開されており、Helmチャート(Kubernetes用パッケージ管理ツール)を用いて迅速に環境を展開できる。
なお、ソースコードには各オープンソースライセンスが適用され、NGCでのダウンロードには同社の利用規約への同意が必要となる。有償サブスクリプションなしで無償利用できる一方、NVIDIAによる公式エンタープライズサポートは含まれないと案内されている。