NVIDIA、人型ロボット開発を一気通貫で支援する「Isaac GR00T」プラットフォームを発表――オープンな最新VLAモデル「GR00T 1.7」も公開
要点
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NVIDIAは、人型ロボットの制御アルゴリズムである「ポリシー」の開発からデプロイまでを一貫して支援する「Isaac GR00T Development Platform」を公開した。
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プラットフォームの中核となる最新モデル「GR00T 1.7」は、商業利用が可能なApache 2.0ライセンスでオープンソースとしてリリースされた。
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「GR00T 1.7」は、約32,000時間の人間の実演データと約8,000時間のシミュレーションデータで事前学習され、異なる機体への適用にも対応する。
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開発ワークフローはシミュレーション環境の構築、遠隔操作によるデータ収集、モデル訓練、シミュレーション評価、実機デプロイの5段階で構成される。
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主要なロボット企業や研究機関、XRデバイスメーカーがすでに本プラットフォームのツール群を採用し、開発効率の向上を図っている。
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米NVIDIAは2026年7月7日、人型ロボット(ヒューマノイドロボット)向けの制御アルゴリズムである「ポリシー(ロボットの動作を制御する意思決定アルゴリズム)」の開発、訓練、評価、そして実機へのデプロイ(配備)を一気通貫で行うための統合開発プラットフォーム「NVIDIA Isaac GR00T Development Platform」を発表した。本プラットフォームはオープンソースかつモジュール設計で提供され、ロボット開発チームが個別のツールを連携させる際の手間を大幅に削減することを目指している。同社はあわせて、このワークフローの中核となる最新のAIモデル「GR00T 1.7」を公開した。
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人型ロボットの開発において、多くの開発チームがハードウェアの構築から具体的なタスクの習得を目的としたスキル開発へと移行しつつある。しかし、現在のロボット開発パイプラインは依然として細分化されており、ソフトウェアやデータの互換性問題から、開発者はロボット自体の能力向上よりも開発用インフラの構築やツールの手動統合に多くの時間を費やしているのが現状だという。こうした課題を解決するため、NVIDIAはシミュレーションからデータ作成、訓練、評価、デプロイに至る全工程を統一されたワークフローで接続する「Isaac GR00T」プラットフォームを構築し、開発プロセスの加速を図っている。
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本プラットフォームの要となるのが、今回公開された最新のオープンVLAモデル「GR00T 1.7」である。VLA(Vision-Language-Action)モデルとは、画像などの視覚情報と言語指示、そして現在のロボットの状態を入力として受け取り、ロボットが取るべき具体的な動作を直接出力するAIモデルのことである。GR00T 1.7は、商用利用が可能な「Apache 2.0」ライセンスを採用した初のオープンな人型ロボット向け汎用モデルだという。
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GR00T 1.7は、約32,000時間に及ぶ人間の動作デモンストレーションデータと、約8,000時間のシミュレーションデータを用いて事前学習が行われている。基盤となるアーキテクチャには、大規模言語モデル「Qwen3-VL」をベースとした「Cosmos-Reason2-2B」を採用した。さらに、モデルのONNXおよびTensorRT(AIモデルを様々なハードウェアで高速かつ効率的に実行するためのフォーマットおよび最適化ライブラリ)への書き出しに対応しており、多様なハードウェア環境で動作を高速化できる。タスク分解(複雑な指示を分解して処理する機能)も強化されており、異なる構造のロボットへ同一モデルを展開する「クロスエンボディメント」や、長時間の動作を伴うタスクの推論能力、動作の一般化性能が向上した。
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「Isaac GR00T」プラットフォームは、以下の5つのステージに沿った開発プロセスを提供する。
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第1ステージは「シミュレーション環境のセットアップ」である。ここでは、ロボット開発プラットフォームである「NVIDIA Isaac Lab-Arena」を利用し、データの生成、ポリシーの訓練、および検証を行うためのシミュレーション空間を構築する。
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第2ステージは「データ作成」である。ロボットの遠隔操作システム「NVIDIA Isaac Teleop」を用いて、現実世界とシミュレーション環境の両方で、ロボットの動作学習の基となる高品質なデモンストレーションデータを効率よく収集・生成する。
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第3ステージは「ポリシーの訓練」である。オープンソースとして公開されている「NVIDIA Isaac GR00T 1.7」モデルと提供される訓練スクリプトを組み合わせ、シミュレーションと現実世界の両方で収集したデータをもとに、ロボットの多目的行動や思考処理能力を訓練する。
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第4ステージは「ポリシーの評価」である。実機にプログラムを導入する前に、再び「NVIDIA Isaac Lab-Arena」のシミュレーション環境上で訓練済みのモデルをテストし、その動作精度を検証・評価する。
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最後の第5ステージは「ポリシーのデプロイ」である。評価を通過したモデルを、NVIDIAが提供するロボット向けアプリケーション開発ツール群「NVIDIA Isaac ROS」と、ロボット用SoC(System on Chip:1つのチップにシステムに必要な多くの機能をまとめた集積回路)である「Jetson Thor」を利用してデプロイ可能な「LEAPP」と呼ばれるパッケージファイルに書き出す。これをロボット実機にインストールすることで、オンデバイスでの超低遅延なリアルタイム推論と動作制御を実現する。
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NVIDIAによると、すでに主要なロボット開発企業や研究機関、およびXR(クロスリアリティ:現実世界と仮想世界を融合する技術の総称)デバイスメーカーが「Isaac Teleop」や「Isaac Lab」、「Isaac Sim」、「Isaac ROS」などのプラットフォーム構成要素をそれぞれの開発環境に導入しているという。これにより、バラバラだった開発環境の統合に伴う複雑さを軽減し、新しいスキルの開発とAIを活用したロボットの社会実装を加速させている。