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OpenAI Blog

NVIDIAが「ChatGPT Work」の社内活用事例を公開 イベント準備で週16時間削減、試作期間は3〜5日に短縮

要点

  • 米OpenAIは2026年8月18日、米NVIDIAにおける「ChatGPT Work」の社内活用事例を公式ブログで公開した。

  • NVIDIAの市場投入戦略チームでは、年次イベントの準備業務を自動化して週あたり約16時間の作業時間を削減した。

  • マーケティング内のAI運用チームでは、週25〜40件の最新動向から重要情報を抽出する仕組みを構築し、試作期間を2〜3週間から3〜5日に短縮した。

  • 現場社員が構築したワークフローを、サンノゼや台北、欧州など世界各地域のチームへ共有して水平展開を進めている。

  • 米OpenAIは2026年8月18日、米半導体大手NVIDIAにおける企業向け生成AI「ChatGPT Work」の活用事例を公式ブログで発表した。NVIDIAでは市場投入戦略(GTM)やソリューションアーキテクチャなどの部門でChatGPT Workが定着しており、情報収集や日常業務プロセスの自動化に役立てられているという。現場の担当者が自ら構築したAIワークフローを世界各地の拠点へ展開することで、業務効率の向上や迅速なプロトタイプ開発を組織全体で推進していることが明らかになった。

大規模イベントの準備工数を大幅削減、各地域拠点へワークフローを水平展開

NVIDIAでグローバルセールスや事業開発、製品リーダーの戦略実行を支援するGTM(Go-To-Market:製品やサービスを市場へ届ける戦略や活動)ストラテジストのウィル・デイニー(Will Daney)氏は、同社の世界規模のAIカンファレンス「GTC(GPU Technology Conference)」に関する現場組織の支援を担当している。

従来、GTCの準備期間中には、顧客アカウントのリスト作成、来場登録状況の追跡、顧客やパートナーにとって有益な体験を作るためのアクション特定など、表計算ソフトを用いた膨大な手作業が必要だったという。デイニー氏の試算によると、イベント直前の時期には手作業によるデータ分析だけで業務時間の約40%が消費されていた。

現在、デイニー氏はこの準備作業の大部分を、週2回実行されるChatGPT Workを用いた自動化プロセスへと置き換えている。12週間にわたるGTCの企画・準備サイクル全体において、このワークフローによって週あたり約16時間の削減効果が得られていると説明されている。作業時間の短縮により、現場チームと直接コミュニケーションを取り、顧客の成功を支援するための取り組みにより多くの時間を充てられるようになったという。

また、担当者自身がワークフローを構築・管理しているため、イベントの内容や状況が変化した場合でも、新たなツールの購入や導入、保守を待つことなく柔軟に調整できる点が特徴として挙げられている。さらに、このワークフローはサンノゼ、台北、欧州、ワシントンD.C.でイベント支援を行う同僚らにも共有され、それぞれの地域固有の要件に合わせてカスタマイズされた上で活用されているという。デイニー氏は「すでに開発したワークフローを取り入れ、追加の負担をほとんどかけることなくイベントごとに自動化できる点が最大のポイントだ」と述べている。

膨大なAI動向から重要シグナルを抽出、プロトタイプ開発期間を3〜5日に短縮

NVIDIAのマーケティング組織内でAIオペレーションを担当し、ソリューションアーキテクト(顧客の技術的課題に対して最適なシステム設計を行う技術職)を務めるラチタ・ジェイン(Rachita Jain)氏は、日々登場する新しいAIモデルやベンチマーク、研究論文の追跡という課題に直面していた。

情報そのものは容易に入手できるものの、どの技術動向がNVIDIAにとって重要であるかを見極め、社内のプロジェクトや議論、優先事項と結びつける作業には高い負荷がかかっていたという。そこでジェイン氏は、信頼できる外部情報源と社内の文脈を照合し、重要な重なりを特定して実用的な示唆を導き出すChatGPT Workのワークフローを構築した。この仕組みにより、毎週約25〜40件寄せられる外部のAI関連アップデートから、業務に直結する5〜8件の有益なシグナルを抽出できるようになったと報告されている。ジェイン氏は「受動的な情報収集を能動的なインテリジェンスへと変えることができた」と振り返っている。

さらに、ChatGPT Workの統合環境は、アイデアの着想から実装までの開発プロセス全般でも活用されている。アイデアの検討からアプローチの模索、コードベースの確認、デバッグ、成果物の改善までを単一の環境で進められるため、従来であれば個別のツールを行き来して2〜3週間を要していたプロトタイプ(動作検証用の試作品)の作成が、わずか3〜5日程度で完了するようになったという。ジェイン氏は「直面していた最大の課題は情報過多だった。変化のスピードが速く、動向を追うことが難しくなっていたが、ChatGPTによってそれがはるかにシンプルになった」と語っている。

個人のノウハウを組織全体へ展開、顧客対応や本質的業務への集中を推進

NVIDIAでは今後、すでに現場で効果を上げているワークフローを全社規模でさらに拡大していく方針だという。専門的な知識やノウハウを再利用可能なワークフローへと変換することで、異なる部門やイベント、地域を越えて実績のあるプロセスを迅速に適用できるようにする。業務プロセスの改善や調整の主導権は、現場の業務を最も理解している従業員自身が保持し続けるとしている。

急速に変化するAI業界において、共通化されたワークフローを活用することにより、外部の技術革新と社内の優先事項をより迅速に連携させ、AIを活用した新しい働き方をより多くの社員へと広げていく狙いがある。これにより、従業員が分析結果の解釈や関係者との協業、顧客支援などのコア業務により多くの時間を割けるようにすることを目指しているという。

デイニー氏は自身の体験について「ChatGPTは自分にとって真のフォースマルチプライヤー(業務能力を何倍にも高める要素)になっている。まるで自分専用のチームが背後に控えているような感覚で、細かな雑務から解放され、本当に重要な業務に集中できるようになった」と評価している。なお、OpenAIによると、世界で100万社を超える企業が同社のサービスを業務に活用しているという。

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