NVIDIAとHugging Faceが共同発表、画像・動画生成AIの大規模学習を効率化する「NeMo Automodel」と「Diffusers」の統合
要点
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NVIDIAとHugging Faceは、画像および動画生成AIの効率的な大規模学習を可能にする統合技術を発表した。
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NVIDIAのオープンソースライブラリ「NeMo Automodel」により、Hugging Face Hub上のあらゆる「Diffusers」形式モデルの分散学習が容易になる。
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開発者はモデルの書き換えやファイル形式の変換を行うことなく、1基から数百基のGPU環境へシームレスにスケールアップできる。
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本機能はApache 2.0ライセンスの下で完全にオープンソース化され、公式のトレーニングガイドも公開されている。
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NVIDIAとHugging Faceは2026年7月17日、画像や動画を生成するAIモデルの大規模な追加学習を効率化するため、両社の技術を統合したことを発表した。この統合により、Hugging Faceが提供するライブラリ「Diffusers」の形式で公開されているモデルを、NVIDIAの学習支援ライブラリ「NeMo Automodel」を用いて直接学習させることが可能になるという。オープンソースとして公開されたこの技術は、AI研究者や開発者が直面していたモデルの変換やコードの書き換えといった手間を省き、学習の効率を大幅に向上させることが期待されている。
拡大する拡散モデルの需要と学習における課題
ここ2年の間、画像や動画の生成AI分野では、多くの革新的なオープンソースモデルが登場し、技術の発展を牽引してきた。テキストから画像を生成するモデルである「FLUX.1-dev」や、テキストから動画を生成する「Wan 2.1」、「HunyuanVideo」などはその代表例である。これらのモデルの多くは「拡散モデル」と呼ばれる、ノイズから段階的にデータを作成して画像や動画を出力するAI技術をベースにしている。
こうした拡散モデルを扱う上で、Hugging Faceが提供する「Diffusers」ライブラリは、モデルの推論や適応、生成手順の構築などを一元的に行える標準的なツールとしての地位を確立している。しかし、これらの高度なモデルを特定のスタイルや用途に合わせて追加学習(ファインチューニング)させる際には、技術的な課題が少なくなかった。
特に、大規模なデータや巨大なモデルを学習させるためには、メモリを効率的に節約する「シャード化」(モデルのパラメータを分割して複数のメモリへ分散配置する技術)や、学習中の計算量を削減する「潜在表現キャッシュ」(生成過程の中間データを一時保存して再利用する技術)、多様なアスペクト比や解像度のデータを効率よく分類する「マルチレゾリューション・バケッティング」といった高度なメモリ・データ処理機能が求められる。また、学習の規模に応じて、1基のGPU(グラフィックス処理プロセッサ)から数百基のGPUを使用する環境まで、設定を破綻させずにスケールアップできる柔軟性も必要とされていた。
NeMo Automodelとの統合がもたらす技術的ブレイクスルー
これらの課題に対処するため、NVIDIAはオープンソースのライブラリである「NVIDIA NeMo Automodel」を提供している。今回のNVIDIAとHugging Faceの共同作業により、このNeMo AutomodelとDiffusersの機能が統合されることとなった。
この統合がもたらす最大のメリットは、Hugging Face Hub上で公開されている多様なDiffusers形式のモデルに対して、プロダクション(実用)レベルの分散型学習環境を即座に適用できる点である。従来のように、学習を始める前にモデルの保存形式を別の形式へ変更する「チェックポイント変換」の手間が発生しない。さらに、新しいモデルが登場するたびに学習用のプログラムコードを書き直す必要もなくなる。
開発者は、既存のモデル構造や設定ファイルをそのまま活かしながら、NVIDIAのインフラとNeMo Automodelが持つ高度な分散学習機能を活用できる。これにより、実験的な少数のGPUでの学習から、数億〜数十億パラメータ規模のモデルを数百基のGPUで同時に学習させるようなエンタープライズ規模のプロジェクトまで、円滑に移行できるようになる。
オープンソースとしての提供と今後の展望
今回の開発成果は、Apache 2.0ライセンスのもとで完全なオープンソースとして公開されている。この統合プロジェクトには、Hugging FaceのSayak Paul氏が深く関わっており、NVIDIAの開発チームと共同でインテグレーション作業および公式ブログの執筆を行ったという。
すでにこの機能は利用可能な状態になっており、詳細な使い方や設定方法はNVIDIAの「Diffusers training guide」としてドキュメント化されている。開発者は公開されているガイドを参照することで、すぐに手元の環境で大規模な拡散モデルの学習やファインチューニングを試すことができる。