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OpenAI Blog

OpenAI、最先端AIが導いた数学の新成果を公開――検証言語「Lean」による証明や計算規模の統計もGitHubで開示

要点

  • OpenAIは、社内のフロンティアモデルが導き出した広範な新しい数学的成果を公開した。

  • 米高等研究所(IAS)の諮問グループと協議し、論文の改訂手順や引用プロトコルを整備した上でGitHub上で公開している。

  • コンピュータで証明の正しさを検証できるプログラミング言語「Lean」による形式化データを多数共有している。

  • 成果1件あたり平均でChatGPT Proの推論約3時間分に相当する計算量を消費したことなど、透明性を確保する統計情報も開示された。

  • AIが生成した成果の理解促進を目的としたワークショップ等への資金提供を行うほか、モデル自体の責任ある公開に向けた取り組みを進めている。

  • 米OpenAIは2026年10月6日、同社の社内フロンティアモデル(最先端の高度なAIモデル)によって導き出された広範な数学の新たな成果を公開したと発表した。研究コミュニティとの健全な共有を推進するため、米高等研究所の独立した諮問機関と連携し、GitHubリポジトリを通じてデータや論文の改訂・引用ルールを開示している。今回の発表では、成果そのものの提示にとどまらず、コンピュータによる証明の自動検証データや、導出に投じられた計算リソースの規模など、科学的透明性を意識した詳細情報が多数公表された。

外部諮問機関の助言を取り入れた公開プロトコル

OpenAIは今回の発表にあたり、成果を数学コミュニティに向けてどのように共有すべきかという点について、米高等研究所(IAS)に設置された「数学および人工知能に関する諮問グループ(AGMAI)」と協議を重ねてきたと明かしている。同グループからの助言や公開提言を参考に、成果の公開におけるベストプラクティスを策定したという。

具体的な公開方法として、同社は専用のGitHubリポジトリ(openai/math)を開設し、論文の改訂手順や引用に関するプロトコル(規約)を定めた上で成果を掲載した。今回の公開にあたってはGitHubだけでなく、諮問委員会のガイドラインを満たすコミュニティ主催の代替プラットフォームの活用についても継続して検討していると説明している。さらに同社は、今後の成果発表においても適切な引用や数学的な解説、結果の提示方法を継続的に改善し、読者の理解を助ける論文の品質向上に努める方針を示した。

検証用言語「Lean」による証明形式化データの提供

今回の公開における大きな特徴の一つが、多くの証明に対して「Lean」を用いた形式化データが添付されている点だ。Leanとは、記述された数学的証明が論理的に正しいかどうかをコンピュータによって厳密にチェックできる専用のプログラミング言語を指す。

AIが導いた高度な数学的記述は、人間の研究者が内容を精査して妥当性を確認するまでに多大な時間と労力を要する場合がある。これに対し、Leanによる形式化データが提供されていれば、プログラムによって証明の正しさを機械的に検証することが可能になる。同社は現在公開されているリポジトリに多くの証明の形式化データを含めており、今後も形式化が完了したものから順次リポジトリを更新していく計画だという。

推論プロセスの要約と計算リソース消費量の開示

科学的な透明性とオープン性を高める取り組みとして、成果の導出プロセスに関する付加情報もリポジトリ内で公表された。

公表された情報には、モデルがどのような道筋で結論に至ったのかを示す推論プロセスの要約10件をはじめ、問題を解くためにモデルが試行した回数や問題数の統計情報が含まれている。さらに、成果を得るために消費された計算リソースの見積もりも明かされた。一般向け有料プラン「ChatGPT Pro」の思考(thinking)機能に換算した場合、平均的な成果1件を導くために約3時間分の推論に相当する計算リソースが費やされたという。

研究コミュニティへの支援とモデル公開に向けた取り組み

同社は、今回得られた進展が人類の知の最前線を押し広げ、数学分野のさらなる発展につながることを期待していると述べている。この目的を支援するため、AIによってもたらされた主要な成果に対する理解を深める場として、一連のワークショップや学術会議、特別プログラムへの資金提供を予定しており、詳細については近い将来に改めて発表するとしている。

また、最先端の能力を科学者に直接提供して研究活動を後押しすることを目指し、今回の成果を生み出したモデル自体の責任ある公開に向けた作業も進めているという。同社は今後も、数学をはじめとする科学分野全体において社内フロンティアモデルの評価を継続し、各分野の進歩を加速させるツールの開発を進めるとした。あわせて、コミュニティからのフィードバックに耳を傾けながら、重大な科学的進展を開示する際の基準を今後も更新していく方針を示している。

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