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OpenRouter Blog

OpenAI新モデルの値下げでトークン利用が最大13.8倍に急増、割引終了後も3割超が継続利用──OpenRouter分析

要点

  • OpenAIの新モデル「Terra」「Luna」の割引期間中、1日あたりのトークン消費量がTerraで5.6倍、Lunaで13.8倍に急増した。

  • 獲得したシェアの約4分の3は他社製モデルからの移行であり、OpenAIファミリー全体のシェアは一時15%を超えた。

  • 割引期間中に利用した10万人以上の顧客のうち約32%が割引終了後も利用を継続し、終了後の1日あたりトークン量は割引期間平均の1.38倍に達した。

  • 定価が据え置かれていた「Sol」モデルも、その後の50%割引開始直後から同様に急増する傾向を示した。

  • AIモデルのルーティングサービスを提供するOpenRouterは2026年8月25日、OpenAIの新モデル「Terra」および「Luna」を対象に実施された割引プログラムに関する利用データの分析結果を公表した。2026年7月27日から8月14日にかけて実施された大幅な値下げにより、トークン(AIがテキストを処理する基本単位)の消費量が急増し、他社モデルからのシェア獲得や割引終了後の高い定着率が確認されたという。

割引施策に伴うトークン消費量の大幅な増加

OpenRouterの発表によると、対象となったモデル「Terra」「Luna」および「Sol」は、いずれも2026年7月9日に提供が開始された。その後、7月27日から8月14日にかけてTerraとLunaを対象とした割引プログラムが実施された。さらに7月30日にはOpenAI自身が定価の引き下げ(Lunaを80%、Terraを20%値下げ)を行い、OpenRouter経由の50%割引と重なったことで、実質的な割引率はLunaが90%、Terraが60%に達していた。

割引前の期間(7月8日〜26日)の1日平均と比較したところ、プログラム期間中の1日あたりのトークン消費量はTerraが5.6倍、Lunaが13.8倍に急増した。一方、定価のまま据え置かれていたSolの伸びは1.11倍にとどまり、OpenAIの他の既存モデルは利用量がわずかに減少した。OpenAI以外の他社モデルについては緩やかな増加傾向を示したと説明している。

他社モデルからのシェア獲得と開発元別の傾向

トークンシェアの面では、TerraとLunaの合計シェアが割引前の0.7%から割引期間中には7.8%へと拡大し、7.1ポイントの増加を記録した。この獲得分の内訳を分析すると、競合他社モデル群が5.3ポイントを失い、OpenAIの他のモデルが1.9ポイントを失っていたことから、増加分の約4分の3(約75%)がOpenAI外部からの流入であったことが判明した。

この結果、OpenAIファミリー全体のトークンシェアは7.1%から12.4%へと拡大し、割引期間中の特定の日には一時的に15%を超える場面もあったという。モデル開発元別の動向では、主要な開発元の多くでトークン量が増加したものの、Anthropicはこの期間中に減少を示した。OpenAI全体のトークン消費量は平均して約2倍に達し、割引プログラム終了後もその高水準を維持していると報告されている。

割引終了後の顧客定着と大規模ユーザーの動向

割引施策によって一時的に利用が急増した後の定着状況についてもデータが示されている。割引期間中にTerraまたはLunaを利用した10万人以上の顧客のうち、約32%が割引終了後も何らかの形で利用を継続していた。また、全体の18%の顧客は、割引期間中と同等以上のペースで利用を続けていたという。なお、この割合はトークン量による加重ではなく、顧客数ベースで算出された数値である。

一方で、割引終了後(8月15日〜20日)の1日あたりのTerraおよびLunaのトークン消費量をみると、割引期間中の1日平均に対して1.38倍に達していた。この結果について、割引終了後も利用を継続しているアカウントは、プログラム利用者の全体中央値と比較して大幅に規模が大きいユーザーであることを示唆していると分析されている。

対照群「Sol」の追試結果と集計条件

今回の検証において対照群として機能していたSolは、TerraおよびLunaの割引期間中、1日あたり平均791億トークン(割引前の712億トークン/日に対して)で推移しており、ほぼ横ばいの状態を保っていた。しかし、8月17日からSol自身に対しても50%の割引が適用されると利用量が即座に跳ね上がり、TerraやLunaで見られた急増パターンが再現されたとしている。

なお、今回のデータ集計では、利用規約違反やアカウント削除、管理者アカウント、データ削除要求、社内利用、解約済みアカウントなどのデータは除外されている。また、割引終了後の観察期間は現時点で6日間(8月15日〜20日)と短く、最終日の8月20日は一部データである可能性があるため、今後のデータ蓄積によって状況が変わる余地があるとも付記されている。

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