PenteraとRecorded Futureが連携、脅威インテリジェンスを自社環境で自動検証するソリューションを展開
要点
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セキュリティ検証プラットフォームを提供するPenteraと脅威インテリジェンス大手のRecorded Futureが連携し、外部攻撃対象に対する自動検証ソリューションの提供を開始した。
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流出した認証情報などの脅威シグナルを検知した際、組織の実際の環境で悪用可能かどうかを自動でテストし、攻撃の成立可否を特定する。
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攻撃者がAIを活用して脆弱性の悪用を加速させる中、情報の収集にとどまらず実環境での有効性を即座に実証する「脅威主導型ペネトレーションテスト(TLPT)」の重要性が高まっている。
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先行テストに参加したWyndham Hotels & Resortsは、AI時代において脅威を把握するだけでなく自社環境で迅速にテストできる体制がレジリエンス構築に不可欠であると評価している。
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2026年9月16日、セキュリティ検証プラットフォームを手がけるPenteraは、脅威インテリジェンス大手のRecorded Futureとの協業による新たな自動セキュリティ検証機能を発表した。The Hacker Newsに寄稿された記事によると、本機能は流出認証情報などの脅威データをトリガーとして、組織の外部アタックサーフェス(インターネットに面した攻撃対象領域)に対して自動で侵入テストを実行し、実際に悪用可能かを判定するものだという。攻撃者がAIを悪用して侵害までの時間を短縮させる中、脅威情報を「知る」段階から「実環境で実証する」段階への移行を促す狙いがある。
攻撃のAI加速と防御側における「検証バックログ」の課題
ダークウェブ上のマーケットプレイスに流出した認証情報や、新たに公開された脆弱性情報は、多くのセキュリティチームがアラートのトリアージ(優先度判断)を終える前に実際の標的へ悪用されるリスクを抱えている。攻撃者はこうした脅威情報とAIによるエクスプロイト(脆弱性や認証情報を利用した悪用)支援を組み合わせることで、情報流出から実際の不正侵入に至るまでの時間を急速に縮めている。
防御側にとって脅威インテリジェンス(サイバー攻撃の手口や流出情報などを収集・分析したデータ)は極めて有用な早期検知シグナルであるものの、問題はそのシグナルを受信した後のプロセスに存在する。多くの組織では、価値の高い脅威情報が届いても、その特定の環境で実際に悪用可能かどうかをテストできる高度なオフェンシブスキルを持った担当者が対応するまで、アラートが処理待ちのキュー(バックログ)に蓄積される状態が続いているという。
この状況はセキュリティチーム側だけでなく、データを提供するインテリジェンスベンダー側でも課題として認識されている。世界最大規模の脅威インテリジェンス企業であるRecorded Futureの製品チームも、関連する脅威データの増加速度が、各組織が本番環境でテストを行う能力を上回っている点を指摘している。検証が追いつかない本質的な要因はデータの不足ではなく、テストに要する時間と専門スキルの不足にあると説明されている。
静的な定期診断から「脅威主導型テスト(TLPT)」への移行
こうした課題を解消するアプローチとして注目されているのが、TLPT(Threat-Led Penetration Testing:脅威主導型ペネトレーションテスト)である。TLPTとは、最新の脅威情報に基づいて実際の攻撃シナリオを再現し、侵入耐性を検証する手法を指す。従来は規制の厳しい一部の業界におけるコンプライアンス要件としての位置づけが強かったが、より広範なセキュリティ運用モデルへと広がりを見せている。
TLPTは、固定されたスケジュールに従って静的なバックログを順番に消化していく従来型のテストとは異なり、流出した認証情報や新たに開示された脆弱性といった「今まさに現実に起きている脅威情報」を起点として直接検証を行う。特に流出認証情報に関しては、その特定の環境において対象のクレデンシャル(IDやパスワードなどの認証情報)が現在実際に悪用可能であるか否かという直接的な証拠(エビデンス)を導き出すことを目的としている。限られたテスト能力をどこに投入すべきか模索するセキュリティチームにとって、この実証プロセスが重視されている。
PenteraとRecorded Futureの自動連携による実証プロセス
PenteraとRecorded Futureの連携は、こうしたTLPTのアプローチを自動化する事例の1つとして構築された。この仕組みでは、Recorded FutureやPentera自身のプラットフォーム、あるいはその他のインテリジェンスソースから届いた脅威シグナルをトリガーとして、組織の実際の攻撃対象領域に対する自動検証が実行される。
最初に実装された機能では、Recorded Futureが検知した流出認証情報のデータをPenteraの自動テスト機能に接続し、外部アタックサーフェスに対して検証を行う。これにより、すべての流出アラートを一律に高い緊急度として扱うのではなく、攻撃者がその環境で実際に侵入に利用できる認証情報を正確に特定できるよう設計されている。
導入企業の評価と今後の予定
本機能の初期テストに参加した米ホテルチェーン大手Wyndham Hotels & Resortsのサイバーセキュリティ担当バイスプレジデント、Joseph Gothelf氏は、「脅威インテリジェンスとセキュリティ検証の融合は、自社のセキュリティプログラムにおける極めて重要な転換点である。何が迫っているかを知ることは答えの半分に過ぎず、自社の環境において迅速にテストできることこそが、AI時代における真のレジリエンス(回復力や耐性)を構築する」とコメントしている。
Recorded Futureのフィードは通常どおり流出認証情報を検知するが、その認証情報が自社環境に対して現在も有効に機能するかどうかを迅速に判定できない点が、多くのセキュリティ運用における障壁となっていた。新たなインテリジェンスフィードを追加導入する前に、すでに把握している脅威情報が自社に通用するかを実証することへ投資する重要性が示されている。
なお、本取り組みやTLPTの実装に関する詳細を解説するウェビナー「Threat Intel' Just Got Teeth, TLPT Goes Live」が、2026年9月29日に開催される予定となっている。