Sakana AI、プロダクトチームの組織体制と開発文化を公開 研究成果の製品化を担う内部環境が明らかに
要点
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Sakana AIがプロダクトチームの組織構成、開発体制、チーム文化に関する詳細情報を公開した。
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応用研究エンジニア(ARE)とソフトウェアエンジニア(SWE)が密に連携し、研究技術の製品化を推進している。
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コアタイムのない柔軟な勤務形態や、英語と日本語を組み合わせたコミュニケーション環境を採用している。
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Claude Code、Codex、Devinといった最新のAI開発ツールを積極的に現場導入している。
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組織の多様化が進んでおり、今後はセールスやマーケティング職種の拡充も予定している。
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AIスタートアップのSakana AIは、自社のプロダクトチームにおける組織構造や開発プロセス、チーム文化の詳細を公表した。研究部門が生み出した技術を製品化して提供する同チームの実態について、所属メンバーへのインタビューをもとにまとめたものだ。2026年9月時点のチーム構成やエンジニアの役割分担、日常的な働き方まで幅広く言及されている。
組織構成とエンジニア職種の役割分担
公開された情報によると、プロダクトチームにはプロダクトマネージャー、エンジニア、デザイナー、セールスなど多様な職種と国籍のメンバーが集まっている。
開発を担うエンジニアは、主に「応用研究エンジニア(ARE: Applied Research Engineer)」と「ソフトウェアエンジニア(SWE)」に分かれている。AREは製品の核となる技術コンポーネントの構築を担当し、SWEはその周辺システムやエージェントシステムの基盤、ソフトウェアインフラの構築を担う。ただし両者の境界は固定的ではなく、相互にフィードバックを行いながらチームの状況や本人の志向に合わせて柔軟に分担を調整しているという。
また、比較的少数のSWEで複数のプロダクトを運用している背景から、SWEにはインフラからアプリケーションコードの実装に加え、監視、品質管理(QA)、テスト、データガバナンス、セキュリティ、ステークホルダーとの調整までフルスタックかつ横断的に対応する役割が求められている。
他チームとの連携においては、研究チーム(Research Team)が創出した基盤技術をプロダクトチームがビジネスのユースケースに接続する形をとる。顧客個別の要件に合わせたシステム構築を行う応用チーム(Applied Team)に対し、プロダクトチームのAREはより広範なユーザーに向けた汎用製品の開発を担当するため、ベンチマークやAI技術の開発において汎用性を重視する傾向があるとしている。
自律的な開発体制と最新ツールの活用
チーム内の裁量権について、会社やチーム、製品レベルでの大枠の方向性に対する合意形成を前提としつつ、個人の裁量は非常に大きいと説明されている。具体例として、AREが自身の関心に基づいてAPIプラットフォームのプロダクトマネージャー的な役割を兼任するケースなどが挙げられている。
会議体としては、プロダクトチーム全体の全体会議(All-hands)が月1回程度開催されるほか、プロダクトごとに異なるリズムで進行している。対話型AIや翻訳などのプロダクト(「Sakana Chat」「Sakana Translate」)では短いデイリー同期を、「Sakana Marlin」では週次の振り返りを実施している。さらに、プロダクト責任者のSota Omura氏に対するKPIや進捗の報告会、CEOのDavid氏とプロダクトの方向性を直接議論するセッションも設けられている。
業務ツールとしては、Slack、Google Workspace、Figma、Confluence、Jira、GitHub、Adobe Creative Cloudなどに加え、AIコーディング支援ツールのClaude Code、Codex、自律型AIエンジニアのDevin、音声入力ツールのTypelessなどを幅広く活用している。新しいツールの試用が積極的に推奨されており、必要なツールを現場に導入しやすい環境だという。
勤務形態とバイリンガルなコミュニケーション
勤務形態に関しては対面でのコミュニケーションが推奨されているものの、出勤頻度は個人の裁量に委ねられている。週5日近く出社するメンバーがいる一方で、11時から12時頃に出社したり17時頃に退社したりするなど柔軟な運用がなされている。
固定のコアタイムは設定されておらず、標準的な労働時間は10:00〜19:00とされている。リモートワークも可能だが、チーム運営の主軸はオフィスにあるため、リモート勤務時は自ら情報格差を埋める自律性が求められる。
社内コミュニケーションでは、英語話者が含まれるチームにおいてドキュメントおよび口頭での英語使用が推奨されている。一方で、日本語話者同士の会話で英語を強制することはなく、チーム全体の意思疎通が円滑に進むことを最優先としている。
エンジニアの日常とチームカルチャー
公開されたAREの1日のスケジュール例では、10:00に出社して連絡を確認した後、11:00から問い合わせ企業との導入に向けた打ち合わせを実施。12:00に他部門のメンバーとランチ(Fish Lunch)を共にした後、13:00からフィードバック分析やバグ修正、中長期計画やアーキテクチャの検討を行う。16:00の研究チーム定例への参加、17:00のステージング検証とリリース調整、18:00のインターン生との相談を経て20:00に退社するという、多岐にわたる業務の流れが示された。
メンバーの背景について、AREは従来の研究志向(企業R&Dなど)中心からコンピュータサイエンス専攻の幅広い人材へ広がりを見せており、その他の職種ではSaaSなどの製品開発企業出身者が多いという。また、自作のキャップやTシャツ、ロゴステッカーを制作するなど、ものづくり自体を楽しむ文化が根付いている。
チーム構成は海外出身メンバーの参画によって多様化が進んでおり、今後はセールスやマーケティング職種の採用も強化していく方針だ。