ストックマーク、SIAI企業体験でシナリオプランニングアプリを提供 自動化に向けた研究課題を公開
要点
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ストックマークは2026年9月開催の学生向けイベント「SIAI #8」で、シナリオプランニングを体験できる専用アプリを提供した。
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参加者は2025年10月時点を想定した4つのビジネス課題に対し、Web検索や教材をもとに未来の条件と90日間の行動案を検討した。
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出来事と顧客影響を分ける「2軸4象限」の枠組みや、100ポイントの予算配分を用いた意思決定プロセスが導入された。
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同社Research Divisionは、情報収集から確率・シナリオ・行動の更新までを一続きで処理する自動化の難しさを研究課題として挙げている。
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ストックマーク株式会社は2026年10月2日、同社の公式テックブログにおいて、同年9月に開催された学生向けイベント「SIAI #8」で実施した「1hour企業体験」の取り組みと、シナリオプランニング自動化に関する研究課題を公開した。
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同社Research Divisionの高橋氏によると、この企業体験は生成AIを活用した事業創造支援やビジネスアイデア評価といった同社の研究領域の一環として設計されたものだという。不確実な環境下で企業が成長機会を見出すための思考プロセスを、学生が短時間で体験できる構成となっている。
産学イベントでの「1hour企業体験」と狙い
今回の取り組みは、2026年9月18日から19日にかけて産業技術総合研究所 臨海副都心センターで開催された「SIAI #8 産学クロススクエア『ミライをつくるAI人材』」の中で行われた。ストックマークは、日々収集している大量のニュース記事や論文、特許などの情報を活用し、架空の顧客に対する打ち手を考える1時間の体験型アプリケーションを用意した。
研究開発や新規事業の現場では、技術の用途や制度変更、市場動向など未確定の要素を抱えながら意思決定を行う必要がある。同社は、単に将来の数値を当てるのではなく、判断の理由を説明し、異なる未来の可能性にも備える姿勢を体験してもらうことを目的としたと説明している。
2025年10月を起点とした4つの実践的予測テーマ
アプリケーション内では、2025年10月時点に立ち戻ってその後の展開を予測する4つの題材が設定された。参加者は架空の顧客の強みや制約を踏まえ、教材やWeb検索から得たシグナル(変化の手がかり)を評価しながら行動案を作成した。
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動画配信とテレビ放送
2025年11月の米国におけるテレビ画面視聴で、配信のシェアが放送とケーブルテレビの合計を上回るかを予測する。判定にはニールセン(Nielsen)の「The Gauge」が用いられ、広告制作会社がテレビ向けと配信向けの制作体制をどう準備すべきかという課題が設定された。 -
Canada Postの労使交渉
カナダの郵便公社Canada Postとカナダ郵便労働組合(CUPW)が、2025年10月15日から12月31日までに暫定合意を発表するかを予測する。通販会社を想定し、年末の配送遅延や代替配送手段の確保に向けた備えを検討した。 -
映画『Wicked: For Good』の興行成績
対象作品の北米公開初週末の興行収入が1億500万米ドル以上になるかを予測する。判定には「Box Office Mojo」の集計値が使われ、地域の映画館運営者が上映枠や人員配置、販促活動をどう最適化するかを検討した。 -
TikTokの米国における配布・更新状況
2025年12月31日時点で、米国App Storeにおいて特定のiOSアプリ(App Store ID:835599320)が取得可能であり、期間内に更新が確認できるかを予測する。通販会社がTikTokでの顧客獲得と他の販路への予算配分をどう行うかを扱った。
2軸4象限によるシナリオ分析と100ポイントの予算配分
アプリケーションでは、「出来事の発生有無(X軸)」と「顧客への影響度合い(Y軸)」を組み合わせた「2軸4象限」のフレームワークが教材として提供された。広く報道される社会的な出来事が、必ずしも対象企業の損益に直結するとは限らないため、出来事そのものと顧客影響を明確に切り分ける構造を採用している。
参加者は提示されたシグナルに対し、根拠としての妥当性を「利用」「条件付き」「保留」から選択して価値を判断した。その上で、基準となる未来と、行動案が失敗する条件を確認するための別の未来をそれぞれ選び、顧客の90日間の行動案を策定した。
行動案の策定では、相対的な指標として「100ポイント」の予算枠が設定された。金額換算は行わず、即座に投資する項目と将来のために温存するリソースの配分を決めることで、現実の企業経営に近いトレードオフを再現したという。
参加者データに見る傾向と自動化の研究課題
実施後、参加者による17件の回答データを分析したところ、単なる過去実績の参照にとどまらず、利用者の属性の違いや季節行事などの外部要因に着目して判断を下す傾向が見られた。
同社Research Divisionは、こうしたシナリオプランニングの一連の作業を研究として自動化する上での難しさに言及している。Web検索などによる情報収集から、発生確率の推定、複数シナリオの導出、さらにはそれらに応じた行動計画の更新までを一続きのシステムとして扱うことが今後の主要な研究課題になるとしている。