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OpenAI Blog

ヴァージン・アトランティック航空が「ChatGPT Work」を導入、数週間要した競合調査を数時間に短縮し顧客体験の改善を加速

要点

  • 英ヴァージン・アトランティック航空が、顧客体験の把握や製品企画、意思決定の迅速化を目的に「ChatGPT Work」を導入した。
  • 新たな5カ年デジタル戦略における競合調査において、従来数週間を要していた手作業のリサーチを数時間へと大幅に短縮した。
  • 「ChatGPT Sites」を組み合わせることで安全な認証付きダッシュボードを構築し、複数ツールに分散していたデータの統合と可視化を実現した。
  • 社内要件に合わせた独自の製品計画ツールの作成や、メールやチャットを横断する日常業務の支援などへも活用を広げている。

米OpenAIは2026年8月10日、イギリスの航空大手ヴァージン・アトランティック航空(Virgin Atlantic)における「ChatGPT Work」の導入事例を公式ブログで公開した。同社は顧客体験(カスタマージャーニー)の分析や競合調査、製品計画などに同ツールを活用し、調査に要する時間を数週間から数時間へと圧縮するなど、意思決定の迅速化を進めているという。

航空会社におけるカスタマージャーニーは、航空券の予約や決済にとどまらず、閲覧、チェックイン、空港での手続き、機内での体験、フライト後のフィードバック共有まで多岐にわたる。これらの各段階で生成されるデータは複数のシステムやレポーティングツールに分散して保管されていることが多く、全体像を把握して改善箇所を特定することが業務上の課題となっていた。

数週間を要した競合リサーチをわずか数時間へ短縮

ヴァージン・アトランティック航空では、新たな5カ年デジタル戦略の策定に伴い、デジタル製品チームが競合各社の動向や体験設計を詳細に把握する必要に迫られていた。従来の手作業によるアプローチでは、複数の競合他社についてカスタマージャーニー全域を調査・比較するために数週間の期間を要していたという。

同チームはChatGPT Workを活用し、構造化された調査フレームワークを作成。競合他社が提供する顧客体験のリサーチや利用可能なジャーニーの追跡、抽出された知見のデータセット化を指示した。これにより、朝に作業を開始して数時間後には結果の検証や精緻化に着手できるようになり、調査期間の大幅な短縮を実現したとしている。

同社のデジタルプロダクト部門責任者を務めるネイサン・ボルト(Nathan Bolt)氏は、「5カ年デジタル戦略の一環として、ChatGPT Workはカスタマージャーニーや市場での体験を、より構造化された効率的な手法で探索する助けとなった」と説明している。ジャーニーのパターンの比較や改善の機会の発見が迅速化され、かつて数週間かかっていた作業が数時間に短縮されたことで、顧客にとって最も効果的な領域へ投資を集中できるよう提言をまとめることができたという。さらに、戦略文書や顧客インサイト、デジタル体験に関するデータの統合にも活用されており、アイデアから実際の製品を顧客へ届けるまでのスピードが向上したと述べている。

分散したデータを統合し、柔軟な可視化を実現

同社の顧客体験チームおよびアナリティクスチームでは、データの集約方法にも変化が生まれている。従来、従業員はジャーニーの各段階を把握するために、別々の認証ワークスペースやダッシュボードツール、レポートスイートを個別に巡回して確認する必要があった。

同社は「ChatGPT Work」および「ChatGPT Sites」を活用し、安全な認証機能を備えたダッシュボードを構築した。これにより、異なるシステムに存在していたデータセットを共通のインターフェースへ集約し、各事業部門の担当者が業務に応じた適切な表示画面から必要な情報を探索・判断できる環境を整えたという。

顧客体験部門の責任者であるマイルズ・キング(Miles King)氏は、「従来は不可能だった方法で制御・可視化できる、カスタマイズ可能な単一のインターフェースを持てたことは画期的だった」とコメントしている。

あわせて同社では、製品計画のためのカスタムツールの作成にもChatGPTを活用している。ロードマップや優先順位付け、四半期計画の管理を自社の業務手順に合わせて柔軟に設定しつつ、経営幹部向けには要約された概要ビューを提示できる仕組みを整備した。固定的な既存ツールに合わせて業務フローを無理に変更する手間を減らし、ロードマップの推進そのものに時間を充てられるようになったとしている。

日常業務の支援から全社展開へ

同社では、従業員の日常的な業務フローへの適用も進められている。前出のボルト氏は、ChatGPT Workを「チーフ・オブ・スタッフ(業務補佐)」のように位置づけ、カレンダー、ビジネスチャットツールのSlack、電子メールの中から重要項目を抽出させたり、プレゼンテーションの準備に役立てたりしているという。

OpenAIによると、現在世界で100万社を超える企業が同社のサービスを活用して成果を上げているという。ヴァージン・アトランティック航空は今後も活用の幅を広げ、顧客の要望を迅速に捉えて意思決定と施策の実行スピードを高めていく方針を示している。

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