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中国の身体性AI企業Galbotが25億元を調達、製造現場へのロボット導入を加速

要点

  • 中国の身体性AIロボット企業Galbotが2026年に25億人民元(約3億7,000万ドル)を調達し、企業評価額が220億人民元(約32億7,000万ドル)を超えたことが判明した。

  • 同社は移動型双腕ロボット「G1」に加え、資材運搬やパレタイジングなど工場作業に特化した産業用ロボット「S1」を展開している。

  • 視覚認識・タスク計画・動作制御を統合した独自知能システム「AstraBrain」により、従来の固定プログラミングから環境適応型の動作へ移行を図っている。

  • 構造化された工場環境は身体性AI商業化の主要ルートとされる一方、コストや安定性、現場での継続稼働による経済価値の証明が課題となっている。

  • 中国の身体性AI(実環境で物理的な身体を持って動作する知能システム)ロボティクス企業であるGalbotが、2026年に25億人民元(約3億7,000万ドル)の資金調達を実施したことが明らかになった。同社の評価額は220億人民元(約32億7,000万ドル)を突破したと報じられている。同社はハードウェアと独自AIモデルを統合し、研究段階から実際の製造現場へのロボット導入を加速させているという。

国家級ファンドなどが参画し累計調達額と評価額が急拡大

Galbotは2023年5月に設立されたスタートアップ企業である。身体性AI分野への関心が世界的に高まる中、同社は2025年までに累計24億人民元(約3億6,000万ドル)以上を調達しており、これには2025年6月に発表された11億人民元(約1億6,000万ドル)の調達ラウンドも含まれる。

2026年の調達ラウンドには、中国国家人工知能産業投資基金(National Artificial Intelligence Industry Investment Fund)をはじめ、大手石油・化学企業の中国石油化工(Sinopec)、大手投資グループのCITIC Investment Holdingsなどの有力機関が参加したと伝えられている。

移動型双腕「G1」と産業特化型「S1」による柔軟な現場対応

同社の代表製品である「Galbot G1」は、移動プラットフォームと双腕マニピュレーター(作業アーム)を組み合わせた構成を持つ。従来の自動車製造や電子機器組立で用いられる固定式ロボットアームと異なり、高い移動性を活かして物体のピッキングや運搬、整理などを異なる環境で柔軟に行えるよう設計されている。従来の固定式ロボットがあらかじめ定められた工程を繰り返すのに対し、移動型はタスクに応じて位置や動作を調整できる利点がある。

さらに同社は、製造現場向けに特化した「Galbot S1」も展開している。一般的なサービス用途と異なり、S1は工場内での資材運搬やパレタイジング(荷物をパレットに規則正しく積み付ける作業)、工作機械への部品供給を行うマシンローディングといった製造工程に特化している。これにより、人手への依存度が高い労働集約的な作業の代替や、上昇傾向にある人件費への対応を目指しているという。

独自システム「AstraBrain」によるプログラミング依存からの脱却

部品の仕分けや積み下ろしなど、環境変化への適応が求められる作業は、従来の固定化された自動化では対応が難しく、多くが人間の作業員に依存してきた。

従来の産業用ロボットは技術者による手動プログラミングに頼っていたが、Galbotは独自開発の身体性知能システム「AstraBrain」を搭載している。同システムは視覚認識、タスク計画、動作制御を統合し、ロボットが指示を解釈して周囲の変化に適応できるようにする。あらかじめ決められた命令を実行するだけでなく、複雑なタスクを自律的に処理する能力への転換を図っていると説明されている。

商業化への期待と現場での実用性をめぐる課題

工場環境は家庭などの開放的な空間に比べ一定の構造化がなされており、長期稼働やデータ蓄積に適していることから、身体性AI商業化の有望なルートと位置づけられている。将来的には、過酷な反復作業や危険作業をロボットが担い、人間の従業員と協調して生産性と安全性を向上させることが期待されている。

一方で、身体性AIロボットの産業応用は依然として初期段階にある。導入コストや信頼性、動作の安定性、大規模配備の難しさが普及のハードルとして残されている。単一作業の実演にとどまらず、実際の生産現場で長期間連続稼働し、確実な経済価値を証明できるかが今後の焦点となっている。

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